自分でできる「スプレーフィルム」は
劣化した純正樹脂パーツにも有効!
パーツの自家塗装は、ハードルの高いDIYだと思う。なにしろ塗装は、失敗してしまったら、最初からやり直すのに恐ろしく手間がかかる。ところが、そういうユーザーのために便利なペイント材が用意されているわけで、「AMW」では”剥がせる”スプレーフィルムにスポットを当ててきた。
この「スプレーフィルム」は、塗装面にフィルム状になって張り付く特殊な塗料。塗膜の柔軟性の高さがウリで、失敗しても乾かせば楽に剥がせるし、ラッカー塗料に較べて塗りやすい。さらに注目したいのが仕上がり。塗膜にごく微妙な凹凸があり、風合いは樹脂パーツといった感じ。ラッカー塗装のようなキレイな艶は出ないが、実はスプレーフィルムの艶出し保護スプレーも用意されている。
というわけで、さりげない変化を与えられる「スプレーフィルム」の活用法を紹介しよう。
使用したスプレーフィルムはコレ!
ブレーキキャリパーラッカーの元祖であり、革新的なフィルム・塗料を開発する「フォリアテック」。
今回使用したスプレーフィルム(¥3,800+税)は、まさにDIYにうってつけのアイテムだ。
1.エンブレム
クロームのエンブレムにスプレーフィルムの”つや消し保護材”を2~3回吹くと、質感がアルミそっくりに。
2.ワイパーアーム
経年劣化や紫外線などで、塗装が剥がれたりして白くなったワイパーアーム。マットブラックを吹けば新品のように復活できる。
3.リアバンパー
同じく、経年劣化で白くなった樹脂パネルもマットブラックで黒さと質感が復活。コツは、最初の1回を薄く吹いておいて後の塗装を食いつきやすくすること。
4.フロントグリル
フロントグリルのようなクロームパーツにもスプレー可能。塗膜はクロームのようにツルツルではなく、微妙な凹凸があって質感高い仕上がりに。写真のようにポップな色で個性を発揮するのもアリ。
5.ホイール
クルマの足元を飾るホイールは、圧倒的な色数を誇るスプレーフィルムの得意技。吹きムラがないように斜めからも吹くのがコツだ。
6.ブレーキキャリパー
ブレーキキャリパー用のラッカーは、筆塗りタイプが人気だが、新たにスプレータイプも用意された。いずれもマスキングが重要になるが、完成すればグッとオシャレに。
7.ドアミラー&フォグリング
樹脂パーツに通常のブラックをスプレー。塗膜の凹凸が、シボをつけた樹脂パーツのような仕上がりに。重ね塗りするほど塗膜は平滑になるため、どこで止めるかがポイントだ。
もし飽きてしまったり、塗装に失敗しても剥がしてやり直せばOK。誰でも簡単にクルマへ塗装できるのがスプレーフィルムの魅力なのだ。
ちなみに、あまり厚塗りすると塗膜がタレてしまう。スプレーフィルムの場合、多少なら重ね塗りで馴らすことができるが、それでもダメなら抵抗せずやり直そう。
(取材協力:エクスファクトリー)