アスリートからストリートまで変幻自在のカスタマイズ
中部地区の老舗プロショップである「ドルト」は欧州車を中心としたカスタマイズで人気だが、特にBMWは歴代Mモデルをデモカーとして導入してきただけに得意中の得意。
今回はストリートに振った1台を提案してくれた。
幅と懐の広さを見せるドルトのカスタマイズ手法
【dort BMW M3】
多くのMモデルをベースにデモカーを作り上げてきたBMWの名手「ドルト」らしからぬストリートに振ったその仕立てっぷりに、初見では驚きを隠せなかった。しかし同店代表の吉田氏は言う。
「M3だって直6がV8になって、今や直6ターボになったのだから、ショップも色々な顔をもっているべきだ」と。長く携わっていると、自然とショップの色やイメージが固まってくるし、周囲の認識もそうなってしまう。でも本来カスタマイズは十人十色。だからこそ、こんな一例も見せようというわけだ。
軸になるのは、昨年から話題となっているUSホイールブランドの新鋭ニュートレイル。チョイスしたのはCS9Dクラシックで、その名の通りちょっと懐かしいテイストを現代に復刻したようなデザイン。特徴的なヤス・マリナ・ブルーのボディカラーに、マットブロンズのディスクと輝度の高いリップというコントラストが効いている。
超低空のクラウチングスタイルにセットされた車高を担うのはKWバージョン3。3Dデザインのリップに追加されたストンピンアークのカーボンリップがさらにボトムレベルを低く強調。そのセッティングはかなり過激だが、オーナーはこの状態でガンガン踏んでいくのだとか。スタイルに振っているとはいえ、走りの機能をスポイルしないのがドルトの基本的なスタンス。だから低空でもしっかりと踏めるのだろう。
純正でも素性のいいS55エンジンだが、吸気・排気・プログラムとあらゆる角度から、老舗、新興問わずいろいろなブランドを導入して磨き込んでいる。こうしたパーツの選別もまた、BMWを見続けてきたプロショップならではといえる。
仕立て方は自由自在。オーナーの希望を潜在的なものまで最大限に叶えつつ、そこにプロとしてのブレない流儀を貫く。ドルトの作り上げたM3は、今の空気感を的確に捉えた、スタイリッシュでスポーティなハイパフォーマンスカーだった。
3Dデザインのリップは一部を塗り分けることでフリッパー的に見せている。さらにボトムにはストンピンアークのカーボンリップを追加して超低空にセット。サイドとリアも3Dデザインのカーボンで統一する。また、吸排気、制御系と抜かりなく手が入ったS55エンジン。パワー、トルク、レスポンスともに向上している
シートはレカロ・スポーツスター・リミテッドエディション。確実なホールドと室内のスタイルアップを両立する優れものだ。
SPEC
エクステリア:3Dデザイン・フロントリップスポイラー/カーボンサイドステップ/リアディフューザー/トランクスポイラー
Stompin’arkアンダーリップ
BMW Mパフォーマンス・カーボンミラーカバー/フロントグリル/サイドグリル
タイヤ&ホイール:neutrale CS9D CLASSIC(9.5:11.5×20)
ミシュラン・パイロットスポーツ(265/30/305/25)
フットワーク:KW Ver.3/リアアーム
H&Rスタビライザー
COXボディダンパー
リジカラ
cpmロアーレインフォースメント
チューニング:EvolutionRaceWerksチャージバイプキット
グループMラムエアーシステム
オカダプロジェクツ・プラズマダイレクト
CSFインタークーラー
3DデザインDMEプログラム
アクラポビッチ・エヴォリューションシステム
インテリア:RECAROスポーツスター・リミテッドエディション
BMW Mパフォーマンス・ニューイング張替え
3Dデザイン・パドルシフター/ペダル&フットレスト
KAROフロアマットP3GAUGESデジタルメータードルト TEL-0586-76-9599
http://www.dort.jp