ヒンジ加工されたスライドドアは
美しきボディを描くための仕掛けだった
今年の「大阪オートメッセ」でひときわ存在感を放っていた1台があった。
それは、ミニバン&SUVのドレスアップ情報誌『WAGONIST』ブースにて初公開となったトヨタ・ヴェルファイアだ。 鮮やかなキャンディレッドでオールペンしたボディや、スーパーカーを彷彿とさせる「アフェクション」のボディキット、『アルティメットカイザー』の装着など、他のヴェルファイアとはひと味違うオーラ。なかでもギャラリーの視線を集めたのが、両側スライドドアのヒンジドア加工だった。製作したのは、千葉県にあるプロショップ「Tスタイル」。ドアヒンジをワンオフで製作し、強度確保に配慮して実現したワザありな大仕掛けは、ブリスターフェンダーのラインをより美しく見せるため。給油口のフューエルリッドも純正の3分の2程度のサイズに縮小し、ラインの美しさに徹底してこだわった。
テーマは“カスタム感は控えめだけど意外性のあるヴェルファイア”。「アフェクション」のボディキットはベースデザインを生かしつつ、奥行きの調整や塗り分け処理を施し、ワイド化したボディとのマッチングを徹底的に煮詰めたのである。
“開けた時”にしかわからない
ドアに施されたワザありテクニック
ガルウイング化しているヴェルファイアは既に存在する。ならば、と挑戦したのがスライドドアのヒンジドア加工。ブリスターラインをキレイに見せるのも目的のひとつ。
バランスに配慮した高精度なブリスターライン
ラインの美しさにこだわって成型した、コダワリのブリスターフェンダー。
大胆なダクト加工をプラスすることで、ボディキットに見合った存在感とアグレッシブさを手に入れていた。“純正スタイルを崩さない”もテーマのひとつ。
『アルティメットカイザー』のフロントバンパーは、マットブラックとグロスブラックの2色を使って塗り分け。奥行き感やダクトの存在感を微妙に調整し、バンパーの形状にメリハリを与えた。
ボンネットも『アルティメットカイザー』で統一。深く大きな立体ダクトが、レーシーなムードを盛り上げる。ボディはオリジナルのキャンディレッドにオールペンし、妖艶さを際立たせる方向に。
アグレッシブなリアバンパーは、派手になりすぎるのを避けるための塗り分けを実施。デザインが強調されすぎないバランスでフィニッシュさせた。
インテリアはホワイト基調の清楚な空間に
インテリアは、ホワイトを基調に張り替えと塗装をバランス良くミックス。
今後は赤や黒のアクセントを入れ、外装にもペイントを追加していく計画で、すっきりとした白で全体のイメージを整える予定とのこと。『エルティード』のシートカバーは、張り替えに使用した生地&色味と同じレザーを採用するなど、細部のディテールも万全。今後の進化も楽しみである。
天井、ピラー、ドアの内張りは純白のレザーで張り替えし、車内空間に清楚なムードに。ステアリングも色味を統一した。
ダッシュボードも張り替えし、ダイヤキルトでアクセントをプラス。シートカバーとフロアマットも『エルティード』製。
ドア内張りもホワイト×ブラックのモノトーン調で張り替え。 下部に大きなアクリル窓を追加し、点灯色が変化するイルミネーションで未来感を演出した。
□ボディキット:フロント/サイド/リヤ:アフェクション加工
□ホイール:グノーシスCV202(F20inch×10.0J:R20inch×11.0J)
□タイヤ:ニットー(F235/35:R245/35)
□エアサス:Tスタイル
□エクステリア:オールペン:キャンディレッド、ボンネット:アフェクション、F&Rフェンダー:ブリスター+ダクト風加工
□インテリア:シートカバー/フロアマット:エルティード、各部:張り替え&塗装
□オーディオ:アルパイン+グラウンドゼロ
製作ショップ:Tスタイル TEL0476-23-8900
http://www.t-style-spl.com