有名ビルダー発”日本車LOVE”なカークラブ
「プラチナムVIP」の粋なVIPメイク
LA近郊にあるカスタム系プロショップ「プラチナムVIP」。
そこに通うオーナーたちが結成したカークラブが、”プラチナムVIP USA”だ。ラグジュアリーを信条に、広い大地を高級車軍団が疾走する。彼らが作り出す、VIPカスタムの世界をご紹介しよう。
日本のVIPの本質を理解し、
自分なりの答えを見つけ出す
【INFINITI Q70】
日本でVIPベース車として人気を誇るニッサンのY51系フーガ。その人気はインフィニティブランドとして販売されているQ70でも変わらないようだ。
エアロは「JOBデザイン」の『ファントムネオ』。日本のイベント会場でもまだ見掛けることの少ない新作を取り入れているあたり、オーナー・Brianの感度の高さがうかがえる。
妖しげなツヤを放つボディカラーはブラックレッドパール。光が当たった面が赤みを見せる魅惑的な色合いは、派手な色でアピールするわけではなく、じっくり見た人だけが分かるイメージだ。
そんな奥ゆかしさがVIPの真髄のひとつ。それを理解し、自分なりの表現として巧みに落とし込んでいる。
逆にアメリカならではと感じるのが、「ワーク」の『ジスタンスW5S』の奥から顔を見せる「R1コンセプト」のブレーキシステム。日本ではほぼ装着例のないメーカーだが、アメリカでは驚くほどの装着率の高さを誇る。効きも抜群という話を聞くため、US仕様を目指すオーナーはワンポイントアピールとして、愛車に取り入れてみてはいかがだろうか。
また、フロントグリルはシルバーで塗装し、高級感をアピール。ホイールのツラも抜かりなくキッチリ合わせている。VIPの基本を押さえているあたりレベルが高い。リアも「JOBデザイン」の『ファントムネオ』で統一し、トランクスポイラーも装着する徹底ぶりをみせてくれた。
SPECIFICATION
▶Body Color: Black, w/Red pearl ▶Exterior: Job Desgin Phantom Neo full body kit ▶Suspension: Platinum VIP cup kit, BL coilovers ▶Brakes: R1 Concepts forged series ▶Wheels: WORK Zistance W5S gold(F10.5J・R11J-21inch) ▶Lug Nuts: Mcgard ▶Tires: TOYO ProxesOWNER:Brian KATO
エレガントなレクサスLS後期を
アグレッシブかつスポーティに
【LEXUS LS460】
アメリカでも日本と同様にレクサスLSの後期移植は普及しているようだが、本物の後期型をドレスアップベースにしている例は少ない。
Tonyはその稀少なオーナーの一人。臆することなく『ACCエアサス』でローダウンし、「ブラックパール」のエアロも巻く。フロントバンパーは「ブラックパール」の『ジュエリーラインネオ』。ハーフタイプながらフェイスの表情を一変させる3Dワークが人気のブランドだ。リアも「ブラックパール」なのだが、こちらはフルバンパーの『ジュエリーラインダイヤモンド』。ディフューザーはブラックアウトしているため、遠目には巨大な開口部のようにも見える。
根っからのジャパンフリークであるオーナー・Tonyは、和のテイストを愛車にプラス。それがエンジンカバーを彩る浮世絵風のエアブラシ。富士山、桜、三重の塔という象徴的な図柄をこれでもかと詰め込んでいた。
ホイールは「プラチナムVIP」のオリジナルで、『ロートラ・ブレーキ』も装着。ディフューザーはマーカーとフィニッシャー以外、全てブラックアウトしている。
SPECIFICATION
▶Body Color: White ▶Engine / Engine Bay: Carbon fiber cover, Mt.Fuji custom air brush engine cover ▶Exterior: Black Pearl Complete Jewery Line body kit, Custom chansing LED head lights and demon lights ▶Suspension: ACC Air Runner ▶Brakes: Rotora Street Challenge 8pot ▶Wheels: Platinum VIP series Ⅷ 22inch ▶Lug Nuts: T-Demand ▶Tires: Toyo Proxes4OWNER:Tony Mcqueen
トータルバランスの高さで
レクサスGSの上品な印象を底上げ
【LEXUS GS350】
アメリカのVIPといえば、エアロは無加工でボディカラーを魅せるという手法が多い。
オーナー・BrendanのレクサスGS350はまさにその好例。「JOBデザイン」の『ワールドプレミアム10アニバーサリー』を纏い、ボディカラーは淡いグリーンに。塗り分けはシンプルなブラックとシルバーの2色と控えめにしていることで、エアロの造形が際立ち、レクサスGS本来の高級感も演出している。
フロントのレクサスエンブレムを青系のハイブリッドタイプに変更していることも、クリーンなイメージに貢献。足元は、「プラチナムVIP」オリジナルホイールに「R1コンセプト」のブレーキキットを組み合わせて強化した。車高は『プラチナムVIP・カップキット』でローダウン化。
SPECIFICATION
▶Body Color: Green ▶Exterior: Job Design ▶Suspension: Platinum VIP cup kit ▶Brakes: R1 Consepts ▶Wheels: Platinum VIP seriesⅢ(F10J・R11J-20inch) ▶Lug Nuts: Mcgard ▶Tires: ToyoOWNER:Brendan Nguyen
違和感なくオシャレにワイドに
“魅せる”370Zロードスター
【NISSAN 370Z】
2017年のセマショーに出展を果たしたコチラのニッサン370Z。「プラチナムVIP」に通うMikeの愛車なのだが、彼はフォトグラファーとして活躍している。
ボディキットは「JOBデザイン」の『ガンズスタイル』。下からすくいあげるような形状のフリッパーリップや、違和感なくワイド化を実現できるフェンダーキットなど、スタンスを意識しているだけあって、やり過ぎないオシャレ感が漂う。
マットホワイトのボディもLAの街並みに溶け込みそうなアーバンな雰囲気を後押ししていた。
なめらかなボディラインをそのまま膨らませたような「JOBデザイン」のワイドボディキット。エッジを効かせたダクトがワンポイントをアピール。
『プラチナムVIP・カップキット』のエアタンクは、トランク内にインストールされていた。
SPECIFICATION
▶Body Color: Ice gracier ▶Exterior: Job Design Guns Style wide body ▶Suspension: Platinum VIP cup kit ▶Brakes: R1 Consepts Big brake ▶Wheels: WORK VSXX(20inch) ▶Tires: TOYOOWNER:Mike Nguyen
エレガントさを重視する
US VIP流儀なレクサスGS
【LEXUS GS350】
レクサス・19系GSのボディラインはそのままで、現行型のスピンドルデザインを獲得できることで人気の『JOBデザイン・ファントム』。このスタイルは米国でも注目され、レクサス・19系GSオーナーから絶大な人気を誇るJDMエアロだ。
「プラチナムVIP」はメタルワークなどのボディ加工も得意としており、フロント3インチ、リア4インチの絶妙なワイドボディ化も自社によるもの。リアフェンダーに至っては、ダブルステップと呼ばれる段付きブリスターフェンダーとしているが、こういったアイディアと技術は、LA近郊で長年に渡ってVIPカルチャーを支えてきた同店だからできるものだ。
日本では、このような淡い微妙な色合いをVIPに採用するケースは少ない印象だが、アメリカ人にとってのVIPカルチャーは、オシャレなドレスアップセダンという意味合いが強い。そのため、このようなエレガントなカラーリングも好まれる傾向にあるようだ。
そして、ホイールは同店オリジナルの『プラチナム』シリーズ。シャープな5本スポークがGS350の雰囲気にマッチしているのはもちろんだが、驚きなのは店内にホイール製造機械を備えていること。
このような設備投資と、様々な加工に対応する高度な技術が、多くのオーナーに支持される理由だ。
SPECIFICATION
▶Body Color: Plutinum Crème Brulee ▶Exterior: Job Design Phantom full body kit, Platinum VIP custom paint job, Double step 4” metal wide body rear and 3” metal wide body front ▶Suspension: Accuair switchspeed management, Platinum VIP Cup Kit on BC Racing coilovers ▶Brakes: R1concepts ▶Wheels: Platinum VIP Platinum Series 8 Wheels (F11J・R12J-20inch) ▶Tires: TOYO TiresOWNER:Joseph Cho
高級感と存在感を引き出した
純正プラスアルファの好例
【LEXUS LS460】
名門ビルダー「プラチナムVIP」の代表を務めるKennedy。彼の愛車がこのレクサスLS460だ。
ショップデモカーとしても活躍しており、フルエアロ・オーバーフェンダー・着地寸前の低車高と、店の名に恥じない仕上がりである。ちなみに数年前、「JOBデザイン」代表の城サンが愛車のレクサスLS460をアメリカに持ち込んだ際に、このLS460と肩を並べて走行したことがある。その様子は多くのジャパンメディアに取り上げられていたので、目にしたことがある人も多いのではないだろうか。
KennedyのLS460もそれに倣い、さり気なく膨らませるに留まっている。しかし純正との違いは一目瞭然。VIPらしいオーラを存分に纏わせる。今後は後期化を検討。US VIPを牽引する一台に期待大だ。
足元は、ミリ単位で攻めたツライチに。足まわりは『プラチナムVIP・ファントムカップキット』を装着。フェンダーには弓なりのダクトも刻む。『ワーク・エクイップ』の5本スポークが重厚感を、マフラーは4本出しでシンプル&スポーティに振る。
SPECIFICATION
▶Body Color: White ▶Engine / Engine Bay: AEG intake ▶Exterior: Job Design World Premium8 ▶Interior: OEM ▶Suspension: Phantom cup kit ▶Brakes: R1 concepts (F)8pot(R)6pot ▶Wheels: WORK Equip(22inch) ▶Lug Nuts: McgardOWNER:Kennedy Nguyen
ボディもフルチューンしたスープラ
【TOYOTA SUPRA】
板金加工を得意とする「プラチナムVIP」ともなれば、ボディ加工を希望するチューニングカーオーナーもやって来る。だから、客層はVIPに限ったことではない。
このトヨタ・スープラはエンジン、燃料系、電装系など、スペックに書ききれないほどのフルチューニング車両。しかし、それ以上にオーナーのJustinが自慢していたのがボディ加工だ。エアロは「JOBデザイン」のベンツCLS550用『コンプレッション』をニコイチ加工。ワイドボディ化も成し遂げたことで、多くのスープラマニアが存在するアメリカにおいても、充分な存在感を放つ1台であった。
アメリカで熱狂的な人気の2JZエンジンは「Powerhouse Racing」、「Unorthdox Racing」、「TTC」などのパーツでチューニング。
流麗なクーペデザインと迫力満点のワイドボディとのバランスも秀逸だ。
SPECIFICATION
▶Body Color: Platinum Pearl White ▶Engine / Drivetrain: SP74gtq turbo, 3″hot side and 4″ cold side piping and provide clamps and couplers, Boost Logic turbo blanket, Hypertune Intake manifold kit 90mm, Powerhouse Racing billet aluminum spark plug cover, ‘Supra’ Logo, Powerhouse Racing upper radiator pipe for 1993-98 Supra, Polished stainless steel, Powerhouse Racing front radiator panel for 1993-98 Supra, Polished, TTC Supra 2JZ-GTE oil dipstick w/aluminum handle, TTC Supra script brake / Power steering cap, Polished unorthodox racing idler pulley & Steering pulley & Alternator pulley & Water pump pulley & Titan cam gear for 1993-98 Supra, Silver, AEM EGT sensor, Getrag V160 transmission, RPS stage 3 Clutch with solid hub, and more ▶Exterior: Full metal widebody, Custom Job Design Completion CLS550 kit modified, HKS titanium exhaust ▶Suspension: ACC Air Runner “On the Ground” system, Air Lift autopilot V2 management ▶Wheels: Phantom Series step lip (20inch) ▶Tires: Nitto Invo (F245/30・R285/30-20inch)OWNER:Justin Beget
USでも大人気のロケットバニーを投入
【NISSAN GT-R】
日本のような車検制度がないアメリカでは、車種問わずワイドボディが人気。そのブームに火をつけたブランドが、日本の「ロケットバニー」が展開する『Pandemエアロキット』だ。このGT-Rのオーナー・Anthonyも、愛車に装着したボディキットが自慢のポイント。
ノーマルでも充分速いため、外装に合わせてサスペンション、ホイールなどの足回りを変更したのみだが、この迫力のスタイルがアメリカで羨望の眼差しを受けている。
SPECIFICATION
Body Color: Platinum emerald ▶Exterior: Rocket Bunny V2 aero ▶Suspension: Phantom Cup kit suspension ▶Brakes: Brembo/ R1 ▶Wheels: 305 Forged Wheels(F・R12.5J-20inch) ▶Tires: TOYO R888OWNER:Anthony Angviano
ベース車として魅力的なSC300
【LEXUS SC300】
Adrianの30系レクサスSC(以下30系SC)はシンプルなエアロとローダウン、アルミホイールという基本スタイルだが、ご覧のようにスマートなラグジュアリークーペが完成している。30系SCはラグジュアリーorスポーツのどちらにも振れるベース車輌だ。
しかも、最終モデル発売から18年が経過していることもあり、リーズナブルな価格で手に入れることができるのも魅力的。手軽に人との違いを見せたいオーナーにとって、Adrianの30系SCは良い見本となるような一台だった。
フロント、サイド、リアの3点に加えてリアスポイラーという基本を抑えたスタイル。これだけでも車体の印象は引き締まる。
SPECIFICATION
▶Body Color: White ▶Suspension: Megan Racing coilover, Phantom Cup kit suspensionOWNER:Andrian Ramirez
ワンオフ配管による美しいエアサスユニット
【LEXUS GS450h】
オーナー・Yanwarの愛車であるレクサスGS450hは、「プラチナムVIP」のショップデモカーの1台として活躍。
「JOBデザイン」の『ワールドプレミアム10アニバーサリー』のフルエアロと『ファントムカップキット』を装着していた。”とにかくクルマをイジるのが趣味”というだけあって、ノーマルから1年もかからずにここまで仕上げたそうだ。
ワンオフLEDテールやリアバンパーの塗り分けなど、日本的ドレスアップも一部見られるが、キャンバーゼロでエアサスによるクリーンなVIPセダンは、我々日本人から見れば美しいUSスタイルセダンになるのだ。
トランク内に『ファントムカップキット』の各コンポーネンツがインストールされているが、ワンオフによる配管を施すことで見せるエアサスシステムを獲得。
この車輌も、ホイールに10本スポークのプラチナムシリーズを装着していた。
SPECIFICATION
Premium 10 ▶Suspension: Phantom Cup kits with custom hard line ▶Brakes: R1 concepts (F)8pot(R)6pot ▶Wheels: Platinum series(20inch) ▶Lug Nuts: Mcgard ▶Tires: TOYO(F225/35・R245/30-20inch)OWNER:Yanwar Hsu
(リポート:VIPスタイル編集部)