29年前の部品を再販する
NISMOヘリテージの第2弾を公開
「NISMOヘリテージ」第1弾復刻部品のうち発売が遅れていた16アイテムが、’18年2月28日にリリースされた。目玉は何と言っても各種ハーネスで、原因究明の不定愁訴に悩まされていたオーナーにとっては朗報。復活への体制は整いつつある。
平成29(2017)年11月24日に第1弾復刻部品を発表。同時受注も開始された「NISMO(ニスモ)ヘリテージパーツ」。
「日産自動車」と「ニスモ」が協業し、メーカ ーにしか再販できない部品を優先選定。第1弾復刻部品は純正部品を製造してきたサプライヤーで、早く再販が可能な74アイテムがラインアップされた。ただし、発表と同時に受注可能だったのは55アイテム。残りは純正復刻品発売予定リストとしてアナウンスされ、’18年2月中旬ごろを目指して鋭意製作中とされていた。
そして、今年2月28日。告知のあったリストのうち16アイテムが発売開始。注目すべきは第1弾復刻の目玉と言えるR32スカイラインGT-R(BNR32)用の各種ハーネスだろう。古いものは生産終了から29年が経過するだけに、この再販は自動車メーカーとしてかなり画期的なことである。
このR32GT-Rでは、多くのクルマがハーネスの劣化による不具合を抱えており、当時の性能が出ているものは皆無といえるだろう。
当然、電圧降下などにより、警告ランプが点灯。さらにカプラーなどは熱で硬化するため、触るとパキパキと崩れていく……。その状態では本来の実力は発揮されないのは当然のことで、エンジンが元気でも徐々に劣化していくのでヘタリは意外と感じられないケースが多い。このハーネス交換という習慣も少ないために後回しにされがち。これがさらなる不定愁訴を引き起こすわけだ。
E-TSに延びる車両ハーネス以外はほぼリリース
熱の影響を受けにくく、あまり交換する必要がないかもしれないが、天井を剥がしたときに同時に着手したい。
ホース類も充実のラインアップ
このように、残念ながら室内を通ってE-TSユニットへ繋がる車両ハーネスは間に合わなかったが、その他はほぼ復刻。とくにエンジン(メイン/サブ) とバッテリーまわりのハーネスなどエンジンルーム内にあるものは、予算が許すならば交換しておいたほうがいいだろう。電気系ハーネスが一新されることで、関連する各センサー類が正常に作動し、トラブルの原因が見えてくるはずだ。
なお、今回の発売で第1弾の復刻はほぼ終了。第2弾の発表時期は未定だが、R33、R34の部品復刻も進んでいるとか。期待して待とうではないか。
*上記情報は部品によって在庫切れなどの可能性があります。詳しくは下記サイトにて。
取材協力:ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル TEL0120-846-423 http://www.nismo.co.jp