そんな「アウトドローモ・モスト」の歴史は古く、オープンしたのは1953年。70年代終わりから80年代初めにかけて大改修が行なわれ、モダンな一面を持つサーキットに生まれ変わった。昨年、テストケースとしてヒストリックレースを開催し、今回のシリーズ戦開催にこぎつけたという。
細長いエリアにレイアウトされただけあって、ピット裏のAパドックが狭いのが玉に傷。フルサイズのトレーラーを並べると、ピットボックスとの間には乗用車がやっと通れるほどのスペースしか残っていないから、搬入/搬出が大変であろうことは想像に難くない。
それもあってか、ファンとの距離が近いことが大きな特徴。ピットウォークの賑わいは万国共通だが、ピットウォークの時間帯以外でもAパドックには多くのファンが入って来てドライバーにサインをねだる風景も多く見られた。
また、ピットウォーク時にはピットガレージの中まで入り、マシンの横で記念撮影というシーンも。これは「FIAマスターズ・ヒストリック・フォーミュラ1選手権」がフレンドリーであることが影響しているのだろうが、アウトドローモ・モストというサーキットそのものもフレンドリーなことに他ならないだろう。
ちなみにアウトドローモという呼び名はイタリア語と同じ。メディアセンターでプレスオフィサーに訪ねたところ「イタリア語とは(厳密には)少し違うけど、似たような発音だよ」とのこと。
(撮影レポート:原田 了)