エアバッグ部以外は車高調と同じレイアウト
下の写真はトヨタ・C-HRのフロント用。通常スプリング(金属バネ)が装着される部分にエアバッグが装備されているのがわかる。
ストラット式のサスペンションの場合、多くはこの構造が一般的。ダンパーには車高調と同じ仕組みの調整機能が付き、ここで基準の車高を決めるのだ。
下の写真はエアバッグに空気を入れた状態と、抜いた状態。エアバッグのストローク分で車高を調整することができる。空気圧を調整して膨らみ具合を変化させることで、好みの乗り味や車高にすることも可能。
さらにエアバッグの膨らみ具合は、金属製のスプリングでいうバネレートに相当する。つまり、空気をたくさん充填して膨らませれば(空気圧を高める)、バネレートが高まったのと同じになり乗り心地も硬くなるわけだ。
内部のパーツはこんなに進化
近年大幅に進化を遂げているエアサスの部品が電磁弁である。
一体型で4〜8個の電磁弁を内包したモデルもあり、複数の弁を接続する必要が無いため、エア漏れの心配が少なくなるというわけだ。
従来型はスイッチ部分まで配管が引かれ、直接エアの流れをコントロールする仕組み。対してデジタル制御モデルでは、ECUを介して電磁弁をリモコンで操作することが可能となっている。
次回の「エアサスの基礎知識」は、乗り心地、取り付け、工賃、メンテナンスなど、エアサスに関する気になることについてお伝えしたい。
(レポート:WAGONIST編集部)