初代LV系へ温故知新をドッキング!
絶妙な旧車感がいい味を醸し出す
マツダの5ドアミニバン「MPV」は、3代で絶版となってしまったが、その歴史は30年前の1988年までに遡る。もともと北米向けに開発されたこともあり、デビュー時は多目的高級サルーンとしてプレミアム路線を掲げていたほど。初代LV系では、全幅1800mm以上という当時としてはかなり大型のボディサイズを採用していた。
2代目と3代目は街中で多く見かけられるものの、初代については超レアな存在。そんなLV系を20年以上に渡って愛し続け、いまも現役で乗るオーナーがいる。愛車は北米仕様の純正パーツを軸にカスタマイズされているのだが、現代のミニバンにはない”味”がにじみ出ていたのだ。
オーナーが目指したのは、リアルな北米仕様だ。フロントグリルやヘッドライトをUS純正に交換し、前後バンパーやドアには北米仕様に似せた配色となるようマットブラックで塗装。エアサスでロワードした足元には、ワークの「シーカーCX」を投入するなどイマドキ感も投入した。ゴールドのディスクカラーが、その雰囲気を盛り立てる。
また、リアゲートに存在したテールランプの内側部分はレス化。理由を聞けば「あえて商用車のようなチープな印象を狙った」とか。さらに、エンジン載せ替えまで敢行してようやく完成した、渾身の北米仕様。ベース車に旧車らしさが出てきたこともあり、実に”いい味”が出ているのではないだろうか。
北米仕様と同じ配色でバンパー上部やドアにマットブラック塗装を投入。フロントグリルは北米純正品、ヘッドライトは、同じく北米仕様のオレンジマーカーを移植した。
バンパー下にセットした「マツダスピード」のスポイラーは、タイヤパターンが見えるように側面部を絞り込み加工。さらにボトムには、特殊ゴム素材製の「オールフィットリップ」を装着する。
テールランプのリアハッチに存在していたレンズ類を排除。スッキリとしたリアビューを描き出した。
フォグランプ部分には、猫のマークで一世を風靡した「マーシャル」のフォグ&カバーをセット。独特な角目レンズで、当時の雰囲気を再現した。
リアウイングは純正加工。中央下部に自然なふくらみを設け、他車種用のハイマウントストップランプを埋め込んだ。
足元にはUS系に似合う『シーカーCX』。エアサスはフロント「ACC」、リアは「ユニバーサルエアー」をセットした。
マフラーはワンオフ製作。当時の走り系シビックで流行っていたという”ななめ出しスタイル”を取り入れることで、さりげなく往年の時代感も漂わせた。
マフラーや燃料パイプの取りまわしを変更。バンプラバーを移設するなど、ローダウン量を確保するための努力が垣間見れる。
エアロ)フロント:純正+マツダスピード+オールフィットリップ サイド:オールフィットリップ ウイング:純正加工
ホイール) シーカーCX(FR18インチ)
タイヤ)ニットーNEOテクGEN(F215/40:R225/40)
エアサス)ACC・エアボンバー+ユニバーサルエアー
マフラー)ワンオフ
エクステリア)オールペン:MPV用純正ホワイト×マットブラック フォグランプ:マーシャル フロントグリル&クリアランスランプ:US純正
(製作ショップ:ガレージイル)