消費税非課税や自動車諸税優遇など、
知らなきゃ損なネタをまとめてみた
障害のある方の移動のために、あるいは高齢のご家族のために、一般的になってきたのが自家用車としての「福祉車両」という選択肢です。
軽自動車やスタイリッシュなSUVなど、様々な車種に展開され、魅力あふれるモデルも花盛り。
優遇税制や助成措置も多く用意されているので、そのおおまかな内容をご紹介します。
(※減税や助成措置の内容は参考です。詳しくは税務署や福祉事務所などでご相談ください)
車両購入時に消費税がかからない
福祉車両を買う人みんなに当てはまるのが、国税である「消費税」が非課税になるというメリット。
これは障害の有無や、クルマの用途に関わらず、どなたが購入する場合でも適用される心強い助成措置なのです。
ただし、「福祉車両」として販売されるすべてのクルマに当てはまるわけではないので要注意。適用されるのは、身体障害者の方が自分で運転するための改造が施されたクルマ。
具体的な内容としては、手元でアクセルやブレーキ操作をするための手動装置や、左足用アクセル、足踏式方向指示器、右駐車ブレーキレバー、足動装置、運転用改造座席の補助手段が当てはまります。
一般に「福祉車両」として扱われていても、助手席のシートが回転する機能だけの車両や、車いすの固定装置がついていない車両など、非課税にならないタイプもあるので、お店の人によく相談するといいでしょう。
車両と一緒に購入すればオプションパーツも非課税に
さらに消費税非課税は、車両本体や改造費用に加え、部品・用品にも当てはまります。
つまり車体と同時購入する場合、カーナビなどのオプションも非課税。ちなみに、すでに購入したクルマを後から福祉車両に改造する場合は、その改造費や装置の料金だけが非課税となるので、一旦買ったクルマを改造するより、福祉車両としてまとめて購入する方が消費税という点では有利なのです。
クルマを改造するときは? 中古車は?
この消費税の非課税は、じつは中古車にも適用されるし、リースの場合もリース料金が非課税となります。
また、昇降装置など福祉架装の部分が故障した場合の修理費も非課税になりますよ。
自動車諸税以外に人を基準とした優遇も
もちろん決まった環境性能を満たしているクルマについては、エコカー減税も適用。さらに障害者の方本人が所有・使用するクルマについては、自動車税、軽自動車税、取得税が減免される場合もあります。
ただし、車両の構造が基準となる消費税とは違い、こちらの減免は”人”が基準。障害の程度や、クルマの使い道などに細かい規定があり、またこれらは地方税なので自治体によって内容が違うので、まずは近隣の税や福祉の窓口に相談してみましょう。
その他にも助成制度は様々
他にも、障害のある方がクルマを使って生活するための助成制度や割引などは、様々な形で設けられています。
具体的な内容は地域によって違いますが、働くために必要な運転免許取得にかかる費用の貸付や助成や、自動車購入費の貸付制度、燃料費の助成制度、有料道路の通行料金の割引など多種にわたります。
福祉車両という決して安くない買い物だからこそ、様々な助成措置は大きな味方に。どのような形で購入するのが良いかは、お住いの地域や購入の時期、ご家族のライフスタイルなどによって変わってくるもの。
ディーラーマンや、専門のショップのスタッフなど、その道のプロによく相談してみるのがオススメです。
(レポート:広田ボコ)