クーラーボックスの容量はどれくらい必要?
保冷力や構造を理解してベストを見つけよう!
バーベキューやキャンプで冷蔵庫の代わりとなるのがクーラーボックス。冷えた飲み物を飲み頃の温度にキープするのはもちろんのこと、傷みやすい食品を低温下で安全に保管できるスグレモノだ。毎日の買い物ならばペラペラの保冷バッグで事足りるが、半日以上食品を保冷する必要があるアウトドアでは、それなりの保冷力が必要だ。
一般に、アウトドアメーカーが手がけるクーラーボックスは断熱材に発泡ウレタンを用いたものが多く、その保冷力は本体とフタに入った断熱材の厚みに比例する。近頃人気の極厚クーラーボックスの中には、10日たっても氷が残っているというモノも存在。半面、保冷力に優れるほど重量は重くなり、クルマのラゲッジルームを大きく占有してしまう。
一方、釣り具メーカーが設計したクーラーボックスは、熱の吸収を抑えるよう色はホワイト、大型の魚がそのまま入る細長いカタチ、発泡ウレタンより保冷効果が高い真空断熱パネルを採用するなど炎天下のボート上でも魚の鮮度を落とさない工夫が満載だ。
ただし、いくら保冷力自慢のクーラーを選んだところで、フタの開閉が多い、フタをきちんと閉めずに長時間も日なたに放置……というような使い方をすればせっかくの保冷力は半減する。
適正量の保冷剤を入れ、開閉はスピーディーに。フタを大きく開く構造であれば、シートを1枚入れて冷気が逃げにくくなる工夫をしたい。
しなやかで軽いソフトクーラーは不要なときは畳めることが可能で、日常の買い物にも使えるとあって人気が高い。ハードクーラー並みの保冷力自慢が増えているが、ファスナー部分から冷気が逃げやすいので、ファスナー部分をカバーできているか注目しよう。また、ファスナーの開閉がスムーズに行なえるかどうかもポイントだ。
万能に使える「AC/DC対応」クーラーボックス
保冷剤なしで保冷でき、冷凍可能なモデルもあり長期のキャンプ旅に重宝する。一方で、冷却システムによっては積極的に冷却せず、クーラーボックスのようにあらかじめ食材や飲み物を冷やしておかないといけないものもあるので注意が必要。
また、当然だが電源がないと保冷できない。バッテリーに余裕のあるキャンピングカーや、AC電源サイト利用など限定的ではあるが、保冷剤の様子を気にせずにすむのはAC/DC対応クーラーボックスならではのメリットと言える。
ドメティック CFX28いろいろな冷却システムがあるが、家庭用の冷凍冷蔵庫と同じコンプレッサー方式であれば、真夏など気温が高いシーズンでもしっかり冷却・冷凍が可能。AC、DC12Vと24V対応で、USBの差し込み口を装備しており、スマホの充電ができるタイプもある。
TC-14
DC12Vと24Vに対応する温冷庫。ベルチェ冷却システムを採用し、冷たい飲み物はもちろん、これからの季節は温かい飲み物でも、飲み頃温度をキープできる。*画像提供:ドメティック https://www.dometic.com/ja-jp/jp
クーラーボックスの容量はどれくらい必要?
クーラーボックスは容量が大きいほど重量感がある。その中に氷や保冷剤、食品を詰め込めばなおさらだ。作る料理の種類や品数によるが、1〜2泊のキャンプでは2人で30L程度、4人なら50L程度が目安で、デイキャンプや夏キャンプなど飲み物が多くなるようなシーンでは15〜20L程度の小型クーラーをプラスしておくといいだろう。
いずれの場合も、食材用クーラーボックスと飲み物用のソフトクーラーにわけて用意すれば持ち運びやすく、開閉頻度を抑えられるので食品を安全に保管できる。
重いクーラーボックスはクルマの積みおろしが大変。木陰で気温が上がりにくいキャンプサイトなら、車内にクーラーボックスを置いたままにするという手もある。
もしクルマから降ろす場合は、地面からの熱の影響を受けにくく、衛生的に管理できるよう台に乗せて日影にセットしておきたい。