特殊研磨や塗装で際立たせたホイールを
各部のブラックアウト化で注目度アップ
レースシーンをルーツにもつメルセデス・AMG GTは、クラシカルなデザインテイストを反映させたスペシャリティカーとして2014年に登場。伸びやかなボディラインの中に、研ぎ澄まされた各ディテールに誰もが魅了された。
そのAMG GTを料理したのはUSライクなアプローチを得意する香川県の「アビスオートブティック」。
モディファイの核となるのは、アメリカ発のカスタム鍛造ホイールメーカーであるポカールの『TF5』をフロントに20インチ、リアに21インチを装着した足元にありき。
回転方向性のあるディレクショナルデザインを採り入れた『TF5』だが、「アビスオートブティック」はディスクにフルブラッシュド+特殊な研磨を施し、透明度の高いクリアパウダーコートを塗布。さらにリムにはミスティミッドナイトメタリックを配色した。
しかも、リングデザインを与えたセンターディスクと、リバース形状のアウターリム、インナーリムを組み合わせた3ピース構造ホイール。さらに大きくコンケーブしたフェイスとなれば、最大のネックとなるのがブレーキとのクリアランスだ。
しかし、彼らの絶妙なセッティング技術により、フロント10J/リア12.5Jというワイドリムを収め切った。そのクリアランスはわずか3mmだという。
こうやって肢体を眺めると、スポーク面は刃物の跡をワザと残したような切削による魅せ方が超クール。テクノロジーの塊でもあるAMG GTに相応しいメカニカルでシャープな印象に仕上がっていた。
徹底的にヒカリモノを廃する潔さ
この足もとをサポートするのは「コーレンストッフ」のカーボンリップスポイラーと各部のブラックアウトだ。リップによる程よいローダウン効果を演出。
さらにリアコンビネーションランプもUS純正を装着し、北米イメージをさりげなく薫らせた。
さらにダイヤモンドグリル&フィン、リアボトムをグロスブラックにペイントすることで、余計なヒカリモノを排除。立体的に輝くホイールへ視線を集めることに成功した。
マフラーはパウダーキャンディスモークで塗装。足元の存在感を出すため徹底的に光輝箇所をシャットオフしている。まさに、そのキャラを引き立たせるには十分な効果といえよう。
AMG GTのパフォーマンスを昇華させる足まわり
足まわりは、レンテックの『コイルオーバーサスペンション』を装着。純正ショックのままでサスペンションに車高調整機能をもたせたスグレモノだ。純正の足まわりの調整機能はそのまま使えるのはオーナーとしては大きなメリットだろう。
リアホイールはリム幅12.5Jを押し込み、クルマ本来の性能を引き出すセッティングを推奨。タイヤのサイドウォールも立てて、踏ん張り感を出した。
ちゃんと走れて、スピードも出せて、距離も走って普段乗りができるクルマ作りが「アビスオートブティック」のポリシーだ。
もともとのキャラクターが濃いクルマだけに控えめに作ったという同店だが、そんな数々の奥義にGTカーのドレスアップの真髄を見た気がした。
【SPEC】
エクステリア>
- コーレンストッフ・Fスポイラー
- エディション1純正・サイドステップ
- US純正ヘッドライト/テールランプ
- 各部グロスブラックペイント
- ホイール・ポカールTF5 フロント10J×20 リア12.5J×21
- タイヤ・ミシュランパイロットスーパースポーツ
フロント275/30-20 リア325/25-21チューニング>
- レンテック・コイルオーバーサスペンション/ブローオフ
アビスオートブティック TEL087-875-1212
http://www.abyssautoboutique.com/