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「自操式福祉車」初心者が運転の練習ができるホンダ「シミュレーター」システム

「自操安全運転プログラム」で
運転操作に慣れたかをポイント化

運転補助装置で自ら運転できる自操式福祉車両。健常者にとっては他人事かもしれないが、実は生活習慣病などが原因で、それが必要となる可能性は決して低くない。
しかし、どんなに優れた運転補助装置であっても慣れが必要だ。ホンダは、そのような人たちが運転技術を習得できるようにする専用シミュレーターを提供している。

働き盛りの年代に多い成人病には脳出血、脳梗塞、くも膜下出血などもある。脳血障害の場合、一命を取り留めても身体の機能に障害が残ることもあり、それが運転に影響するケースも少なくない。つまり半身の障害などが残ってしまい、これまでのように運転ができなくなるということのだ。
こういったことは誰にでも起こる可能性があるので、正直、筆者も他人事ではないと考えるととてもゾッとする。

そうしたことから障害が残ってしまった人には運転補助装置付きの福祉車両があるのだが、長年、両手、両足で運転してきた人にとって操作系が変わるのは戸惑うことは間違いない。
しかも、身体の動く部分も前とは調子が違うだろうから、運転補助装置付きといってもいきなり路上で運転するのは不安を抱くことだろう。

そこで運転補助装置付きのクルマの運転評価が可能なシミュレーターなのである。
ホンダが開発したこのシステムは、自動車教習所で使用するシミュレーターと同等の評価性能を持ち、操作系は標準的なステアリングとペダル操作だけでなく、オプションとして手動運転装置が接続できる。

走行の結果は数値化されたデータと神経心理学と比較して評価されるもので、ポイントごとの安全、注意、危険、事故などの結果とその状況がモニターに表示。
また、急ブレーキを何回掛けたか? などのデータも表示されるので、自分の運転レベルがどこにあるかハッキリわかるようになっている。
細かいデータがわかるので練習を積んで手動運転装置に慣れてきたことも、自分の感覚だけでなく数値化して医師や家族に証明することも可能だ。

 

このシミュレーターは各地の大きな病院に導入されているので、自分が通う病院が取り入れているか確認するとよいだろう。
また、ホンダでは「自操安全運転プログラム」という自動車運転の評価や各種机上検査を行っている(要予約、事前にメニューを相談可能)。
これを開催しているのは全国7カ所の「Honda交通安全センター」。

このHonda自操安全運転プログラムに関する問い合わせは、本田技研工業株式会社 安全運転普及本部 TEL03-5412-1736まで。

なお、ホンダではHondaTECHマチックシステムという運転補助装置も販売している。
こういった装備に詳しい販売スタッフは「オレンジディーラー」と呼ぶ店舗に常駐している。
情報が欲しい人、相談したい人は、オレンジディーラーのホームページ(https://www.honda.co.jp/orangedealer/)でチェックできる。「オレンジディーラー」とネット検索してもすぐ出てくる。

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