光岡自動車50周年モデルは
従来とは異なるテイスト
10月初旬に一部メディアに情報が流れていた光岡自動車の50周年記念モデル「Rock Star(ロックスター)」が12月1日(土)の発売開始を前に、都内で正式に公開された。
ロックスターは、オープン2シータースポーツのマツダND型ロードスターをベースに、シボレー・コルベット(C2)風の外観をまとった一台。そのコンセプトは「やんちゃ×スタイリッシュ×楽しさ」。 これまでの光岡車にある欧州クラシックカーのテイストとは一線を画すものとなっている。車両サイズは全長4345mm(ロードスター3915mm+430mm)、全幅1770mm(同1735mm+35mm)とそれぞれ拡大。ホールベースや室内寸法は、ロードスターと変わらない。
記者発表会は、「50周年記念限定で販売することが決まっており、まずはいつも光岡を愛していただいている(光岡自動車の)エンドユーザーの方(6000名)に最初にお届けしたくて、前もって案内をかけたわけですが、それがネットのニュースに流れてしまったことは、誠に申し訳ないと思っています」と光岡自動車の光岡章夫社長のお詫びからスタートした。
先行予約の50台はすでに完売となり、その内訳を見ると、MT車が26台でATは24台となっている。
購入した人の年齢構成は50~60代がその中心。ボディカラーの世代によっても好みが違うということで、この発表の場でも展示されたロサンゼルスブルーがボリューム層の一番人気で、40代はニューヨークブラックの人気が高いという傾向だという。購入者の性別は、ほぼ男性(先行予約の50台の中1台が女性)だったそうだ。
渡部 稔ミツオカ事業部営業企画本部担当執行役員は
「50周年の1年の最後を締めくくるにふさわしい新型車をようやく発表できることを素直にうれしく思います。光岡自動車は国内で10番目の自動車メーカーであり、アメ車販売を手掛けるBUBU、そしてランボルギーニ、マセラティ、フォルクスワーゲン、アウディ、キャデラック、シボレー等さまざまなブランドを手掛けるディーラーでもあります。その全社員、創業時から苦労を共にした先輩方、そしてなによりご支援をいただいたお客様とともに、家族の誕生会のような、お祭りのような感覚で迎えたいという気持ちがあった」と語る。
ロックスターは、このにぎやかな感じに花を添えるような理屈抜きに楽しさを感じていただけるクルマだと思う。
「ミツオカの独創性と、アメ車販売長らく携わってきた光岡自動車としての合わせ技の逸品として、多くの皆さんに『いいじゃん、コレ』といっていただける商品に仕上がったのではないかなと思います」とあいさつも、そして、このロックスター誕生に至る経緯についても語られた。
デザイナーである青木孝憲ミツオカ事業部開発課課長と渡部役員は、数年前からアメ車をテーマにした新型車を作りたいというの共通の思いがあったという。
そこで、渡部役員が若いころに憧れたVWカルマンギアをイメージしたものをデザイナーである青木課長に依頼したのだが、その上がって来たものにワクワクとかトキメキ感がなかった、という。
そこで青木課長が逆提案してきたのが、このロックスターのベースになるもので『これだ』と直感し、光岡社長も気に入ったことで、今回の発表につながったという。
ロックスターのグレード体系は、S(6速MT:税込469.8万円)とS Special Package(6速MT:税込498.42万円/6EC-AT:税込518.4万円)の2グレード3タイプの車種を用意。搭載エンジンは1.5リットル直4DOHCだ。
ボディカラーは、ロサンゼルスブルー、シカゴレッド、ニューヨークブラック、シスコオレンジ、ワシントンホワイト、アリゾナイエローの6色をラインアップ。ドアトリムもボディカラー同色だ。フロントセンターの七宝焼きエンブレムもレッド、ブラック、イエローの3色から選ぶことができる。
オプションとして、ソフトトップはオフホワイト、ダークレッド、タン、レッドの4色を用意。
Aピラーとドアミラーカバーはボディ同じ6色と、クラシックホワイトの計7色をラインナップする。
ホイール&タイヤは16インチだが、写真はメッキホイールを採用する15インチビンテージタイヤ&ホイールセットはオプション。タイヤはBFグッドリッチ・ラジアルT/A(195/60R15)とアメリカンなイメージを演出している。
シートは、ブラックのファブリックは標準装備され、オプションでボディカラー同色のストライプ入りのレザーシートが選択できる。
また、インパネレザー、ステアリング/シフトブーツ&ノブ/パーキングブレーキブーツ&ノブのステッチをボディカラーに揃えたインテリアレザーセットも用意する。
50周年記念モデルということで、販売台数は200台限定。すでに完売している事前の先行予約分の50台は2019年に生産・出荷される予定。正式発表となる12月1日からの受付分については、51台目以降から2020年度に75台、そして2021年度に残りの75台が出荷される予定となっている。