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Mercedes-Benz 190E が華麗なるワイドボディ化と刺激的なエンジンで現代に蘇る

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見て、乗って、操る喜びを手に入れた
ヤングクラシックな190E 2.5-16

 日本の5ナンバーサイズに収まるコンパクトボディへ、メルセデスならではの質実剛健な作り込みで魅了した”190(イチキューマル)”は、35年も前に生まれたヤングクラシックだ。
 このクルマの刺激的なテイストは外観ばかりじゃない。4連スロットルで武装したエンジンにまで及ぶ「見て、乗って、操るたびに味わえる喜び」は、この年代のクルマならではの特権かもしれない。

 190で見逃がせないのが、DTMに参戦するためのホモロゲモデルの存在。ベースグレードの2リットル直4SOHCエンジンに対して、ホモロゲモデルは同じ直4ながらDOHCの2.3リットルを搭載した”2.3-16″がある。さらにDTMのレギュレーションの変更に伴って2.5リットルに排気量を拡大した”2.5-16″が登場。このド派手な190はその特別な2.5-16に、さらなる手を加えてダイナミックな変貌を遂げたデモカーだ。

 このデモカーを製作したのは、神奈川県にある「テクニカルガレージ ササキ」。そのオーナーは、快音を奏でるエキゾースト作りのスペシャリストとして名を知られる存在だ。

 コンパクトな後輪駆動車、ミッションはマニュアルであることがベース車の条件で、アナログ特有のダイレクトな楽しさを求めて3年前に購入。オーナーの趣味と実益を兼ねて、自分好みに仕立てていった。

 当初は、タイヤを豊富に選べる18インチのホイールが履けるようにと、フェンダーのアーチ部を上げ加工をするつもりだった。ところが、どうせならワイドフェンダーにしてしまおうと、ここまでスパルタンなブリスターにしてしまったのである。
 もちろん鉄板仕立てのハンドメイド。当然ながらディープリムとワイドフェンダーとの相性は言うまでもなく、お互いのメリットを引き立て合う組み合わせだ。フロントは純正に対して片側で約100mmワイドに。フェンダー加工による剛性低下を防ぐ補強は、確実な効果を出すために加工前に装着した。
 一方リアはノーマルより片側で約130mmもワイドに。純正のブルーブラックのようなボディ色は、キャンディブラックに塗り変えた。

 どこから見てもクラシカルなルックスながら、エンジンはフルコンを使って現代流に制御。4連スロットル化も施しているがじつは扱いやすく、しかも速いのである。
 そして、ファンネルは排気の達人が作った吸気アイテムらしくチタンカラーを採用し、オルタネーターは現在のメルセデス用を使う。エキマニがノーマルなのは、ターボ化を狙っているから。
 ヤングクラシックでの大望は尽きない。

 

◎ホイール:SSRメッシュ(F:10.5☓17+6 R:11☓17(-13)
◎ブレーキ:セイカ(F6ポット/355mm R4ポット/320mm)
◎車高調:アラゴスタ
◎チューニング:TWM45Φ4連スロットル、オリジナル・インマニ、オリジナル・ファンネル、モーテックM84、S15シルビア用ダイレクトイグニッション、トヨタAE86用ラジエター、キノクニ・オイルクーラー、オリジナル・マフラー、OS技研・LSD、油圧サイド、ラインロック、オリジナル・フルピロボール、オリジナル・補強バー
◎エクステリア:ブリスターフェンダー加工
◎インテリア:ピボット・タコメーター、モモ・ステアリング、レカロシート、etc

取材協力:テクニカルガレージササキ

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