市場からの要望で市販化したコペンクーペ
1月11日から千葉県幕張メッセで開催されている東京オートサロン2019の「ダイハツ」ブースでは、昨年末に発表された200台限定の市販予定車『コペン クーペ』に加えて、サプライズ出展された『COPEN GR SPORTS CONCEPT』に熱い視線が集中していた。
2代目となる現行型『コペン』が発売されてから5年目を迎える記念イヤーということで、ダイハツは2019年はコペンを盛り上げていくことを表明。その先陣を切ったのが「コペン クーペ」だ。
ベースとなっているのは「東京オートサロン2016」に出展されたコンセプトカー『コペンセロ クーペコンセプト』。これが非常に好評だったことで、ファンの商品化を求める期待に応えたというのが経緯だ。
開発にあたっては“エレガント&エモーショナル”をデザインテーマに、ルーフからトランク、リヤエンドまでが一体となったエクステリアを構築。オープンカーではなく、流麗なスポーツクーペとしての造形が最大のアピールポイントだ。
モノグレードだが、ボディカラーにブリティッシュグリーンマイカとパールホワイトIIIの2色を設定。トランスミッションも5速MTとパドルシフト付きのCVTが用意されるので、4つの仕様から選ぶことができる。さらにインテリアカラーもグリーンにはベージュ基調、ホワイトにはブラック基調がコーディネート。シリアルナンバーや、スピーカーをAピラーに組み込んだオーディオもオーナーの心をくすぐるアイテムだろう。
ハードルーフには軽量かつ高剛性のCFRP(カーボン・ファイバー・リーンフォースド。プラスチック)製を採用。開閉式のガラスハッチからは荷物の出し入れも可能としている。 またBBS製鍛造アルミホイールが足元を引き締めているほか、MT車にはコーナリングの安定性を高めるフロントスーパーLSDが標準装備されている。さらにフロントガラスには、AGC(旧・旭硝子)が開発した世界初となる曇りにくい防曇コート付きの「eXeview」も採用されている。
『コペン クーペ』の価格はCVT車が248万4000円、MT車が250万5600円(ホワイトの場合はいずれも2万1600円高)。購入希望者は本日、1月11日14時から特設WEB応募ページ(Copen.jp内スペシャルサイト)で受付を開始。2月11日18時の締め切りまでに200台を上回る応募があった場合は、抽選となる。ちなみに生産と納車は2019年の4月以降が予定されている。
さて、サプライズ出展された鮮やかなレッドの「COPEN GR SPORTS CONCEPT」は、もちろんダイハツとしては初の“GR”ブランドのクルマになる。トヨタのモータースポーツ活動を担当するTOYOTA GAZOO Racingと連携して、ダイハツが開発を進めている新商品のコンセプトカーで、もちろん今後の発売を視野に入れている現実的な提案だ。
コンセプトカーのフロントフェイスには、GRシリーズの一部車種と同様の「Functional MATRIX」グリルを採用。
インテリアには専用のRECARO製シートやインパネなどで、上質感ある雰囲気を演出している。今後はボディの剛性強化や足まわりのチューニングを中心に開発を進めていくとのことだ。
ホイールはBBS製鍛造1ピースとスポーティモデルに相応しい装備だ。