観賞する、走らせるだけでなく
振動とサウンドも与えられた実力派
手のひらサイズのミニカーとして48年の長い歴史を持つ「トミカ」。そんなミニカー業界の巨人『TAKARATOMY』が昨年末に「TOMICA 4D」を投入した。最たる特徴は、小さなボディに実車の音や振動を盛り込んだ革新の設計。その中身に迫る。
多くのクルマ好きは、幼少期に小さなダイキャストカーを手に取り、遊んだのではないだろうか? その原点であり、頂点でもある「トミカ」が、自身を超える進化版として「トミカ4D(フォーディー)」をリリースした。
「トミカの本来の魅力を変えず、子供に驚きを与えたい」という想いのもと、小さなボディに盛り込まれたのは実車の”音と振動”。エンジン音やアイドリング時の振動など、リアルなクルマの雰囲気を体感できる能を加えたのである。
さらに転がしてみると走行時の音や振動へ切り替わるなど、限りなく本物を追求。ボディ内部にスピーカー/振動モーター/電池が組み込まれ、操作も子供が直感的に遊べるように電源スイッチは設けず、車体を上から押し込むだけでエンジンが始動、長押しで切れように設計されている。
今回のサンプルは日産GT-R。通常のトミカとの違いは左右ドアが開閉しないこと、ウインドウが黒くなっていることだ。トヨタ クラウン・パトロールカーやトヨタ・ハイメディック救急車といった働くクルマ、HONDA NSXをラインアップする。
エンジンサウンドや振動は自動車メーカーの全面協力により収録。R35GT-Rの場合は実車をテストコースに持ち込み、エンジンのアイドリング音、室内外の走行音を録音。実際にミニカーからVR38DETT型エンジンのサウンドが響き、ブルブルと車体から振動が伝わるのは驚きと感動がある。
内蔵スピーカーから音を効率よく外に出すために左右のウインドウ上には小さな隙間が設けられている。LR44型のボタン電池2個で駆動し、寿命は連続使用で約45分程度。車体スケールは1/62サイズとなる。
実車の臨場感!! サウンドと振動は全4パターン