エレベーターとの連携で階を跨いだ自動配車
パーソナルモビリティ『WHILL自動運転システム』とエレベータ・セキュリティシステムの連携についての実証実験を開始することを「WHILL」が発表。具体的には、自動運転技術を備えた車いす『WHILL自動運転システム』が、通信回線を使いエレベータと連携し、異なる階にいる利用者を使って迎えに行くというもの。
しかし、モビリティ単体の開発だけでは、ラストワンマイルの移動の最適化は実現しないと考え、建物などとの連携が不可欠だとしている。
具体的には、建物内のエレベーターとWHILLが通信回線でつながることで、無人のWHILLが近づくとエレベーターがWHILLのいる階に停止し、目的の階までWHILLを送り届けるというもの。つまり、異なる階を跨いだ自動走行が可能としているのだ。
このような連携によって、特定の場所にWHILLが利用者を迎えに行くことや、到着後に乗り捨てたWHILLが自動で待機場所に戻っていくなどの運用が可能となる。将来的には、これから得た知見は、物流ロボット、清掃ロボット、警備ロボットなどと建物の連携に生かされることも期待できるという。
「街中をWHILLが走り、必要な時に呼んだら自動で来てくれ、目的地についたら自動で帰っていく、もしくは街を回遊しているWHILLに好きな時に乗れる、そんな未来図を実現することで、これまでの“電動車椅子”のイメージを大きく変えられると信じています」とWHILLの福岡宗明取締役兼CTOはコメントしている。