独自のIoTとAIを使ったアイテムを参考出品
自動車パーツ量販店『オートバックス』チェーンを全国展開する「オートバックスセブン」が、医療介護の総合展示会「東京ケアウィーク2019(2019年2月6日~8日/東京ビッグサイト)」の「第2回 超高齢社会のまちづくり展(CareCITY 2019)」のコーナーに出展。
オートバックスセブン独自のIoTプラットフォームやAIなどのデジタル技術を活用した「見守りサービス」などを提案した。
オートバックスセブンのブースを覗いてみると、同社のイメージカラーとも言えるオレンジ色とは異なる雰囲気。それもそのはず、「WEAR+i(ウェア アイ)」という前述したようにオートバックス独自のIoTプラットフォームを活用し、安心・安全をテーマに、豊かな生活に貢献する新たなブランドのブースだからだ。
ウェア アイは、「見守りサービス」を皮切りに、さまざまな生活のシーンを豊かにする商品やサービスで、クルマに限らず、介護福祉、農業支援、地域防災・防犯、環境保全、スポーツ振興と、さまざまな生活シーンに対応したサービスを開発・展開していくという。
東京ケアウィーク2019は高齢者の生活を支援する展示会ということで、介護福祉領域でのIoTサービスのアイテムを参考出品していた。
自動車用品を扱うオートバックスらしく、クルマ×IoTによる運転見守りサービスを提案したユニット。通信モジュールや加速度センサー、GPS受信機を装備したIoT機器を車両に搭載することで、家族の移動履歴や居場所はもちろん、運転のふらつきや危険運転などの特徴を確認することも可能。万一、事故があればすぐに緊急通知が届くようになっているという。
価格は2万円以下を予定しており、利用料は1000円/1ヶ月を目指すとしている。このサービスは2019年3月ごろに開始予定としており、取り付けはオートバックス店舗で可能だ。
杖×IoTの活用した歩行時の見守りサービスもある。杖にはGPSを搭載したユニットを装着し、緊急通知ボタンも備えており、居場所確認だけでなく、家族からのSOSメッセージも受け取れる。
アプリケーション上でエリアを設定できるジオフェンス機能も搭載しており、エリア外への外出もわかる。価格は1万円以下を予定。利用料は500円/1ヶ月を目指している。
写真の杖に付けられている白いボックスがユニットだが、まだデモ機ということで、製品版はもう少しスマートな形状になるようだ。また杖だけでなく歩行器などへも簡単に装着ができることも視野に入れ、サービススタートは2019年夏ごろを目指して開発中という。
hatapto、NTT docomo、日本情報通信との4社合同で開発中の自宅や施設内での見守りサービス。みみずく型ロボット「ZUKKU(ズック)」を活用し、会話を通じてゆるやかな見守りを提供するそうだ。
ZUKKUは、手に乗せることもできる100×70×65(mm)の小型のロボットで、AIによる自然な会話ができる(専用アプリ内蔵の7インチタブレットも付属する)。サービス開始は2019年夏ごろを予定している。
このように、オートバックスセブンが高齢者向けのサービスをすること自体は意外かもしれないが、自動車関連パーツを扱ってきたからこそできる提案であることは間違いない。この新しいサービスが今後どのように展開していくのか、期待したい。