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ミニバン最強のブレーキ性能! 日産GT-R化されたエルグランドを披露

注目はオレンジのボディカラーはGT-R専用色

 2月9日からインテックス大阪を会場に開催されている大阪オートメッセ2019。日産自動車のブースには、同社のイメージリーダーでもある電気自動車(EV)が中心に据えられている。

 そんなブースの端に位置しながらも抜群の存在感を放っていたのが、ELGRAND The Sports Premium Concept(エルグランド・ザ・スポーツ・プレミアム・コインセプト)だ。

 R35型GT-R専用色のアルティメイトシャイニーオレンジ(ノートe-POWERなどにあるプレミアムコロナオレンジとは異なる)が目を引くが、それ以外にもGT-Rのタイヤ、ホイールやブレーキ、シート表皮などを流用し、エルグランドが持ち合わせているスポーティな雰囲気を極限まで高めたモデルとなっている。

 ホイールはGT-Rのフロントに装着されるレイズ製鍛造20インチ(9.5j インセット45)ホイールとDUNLOP SP SPORT MAXX GT 600 DSST CTT(255/40ZRF20)をそのまま装着。リアにも当初はGT-Rのリア用サイズを入れようとしたが、明らかにはみ出してしまったためにフロント用を4本装着している。実はフロントも若干はみ出ているように見えてしまったため、フェンダートリムを装着している辺りがメーカー謹製のカスタマイズカーであることを感じさせるポイントだ。

 ブレーキもGT-Rに装着されているブレンボブレーキ(フロント対向6ポッド、リア対向4ポッド)をおごっており、前述のタイヤと相まって世界一制動力の高いミニバンとなっている。

ドレスアップの参考になる装備が満載

 担当者によれば、タイヤ&ホイールもブレーキもGT-R用を流用しているだけなので、一般のユーザーも装着することは可能とのことだ。ただし、GT-Rとは車両重量はもちろん前後重量バランスが異なるため、ブレーキに関しては本領を発揮させようとしたなら、制動力の配分調整は必須だろう。

 迫力のあるフロントマスクについては、実は専用部品は使用しておらず、純正のハイウェイスター用のものをブラックアウト塗装したものであり、こちらもユーザー側で再現することが可能だ。反響次第では純正オプションパーツとしてリリースする可能性もゼロではなさそうな雰囲気だった。

 一方で、ユーザーサイドで再現するのが難しそうなのがシートだろう。形状こそエルグランドのままだが、使用されている本革の表皮がGT-Rのシートに使用されているものそのものなのである。そのため、似たような生地で張り替えることはできるかもしれないが、全く同じものを作るのは難しそう。この辺りはさすがメーカーといったところだろう。

 となると、もしや台数限定などでこのエルグランドが販売されるのでは? と期待してしまうところだが、一番のネックはGT-R専用ボディ色のアルティメイトシャイニーオレンジ。GT-Rは栃木工場製、エルグランドは九州工場製ということで、実は九州工場でアルティメイトシャイニーオレンジを塗るラインが存在しないのだ。

 なんとも残念な理由ではあるが、エンジンも4気筒のQR25型のままとなっており、色以外はすぐにでも市販可能とも言えるだろう。トヨタのセンチュリーGRMNのように日産のトップ御用達のクルマとして走り回るのも面白いかもしれない。

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