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スバルが新たなステージへ!新色「ジェットホワイト」を採用したワケ

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TEXT: 今泉 史(IMAIZUMI Aya)  PHOTO: 増田貴広

走りへの情熱を込めたコンセプトモデル

 SUBARUは、モータースポーツ統括会社のSTI(スバルテクニカインターナショナル株式会社)と共同で、2019年2月9日から11日までインテックス大阪で開催される「大阪オートメッセ2019」に出展。

 今回の注目すべき車両はSTIが初めて手掛けたインプレッサ・スポーツのコンセプトモデル「IMPREZA STI Sport」だ。インプレッサにSTI Sportをネーミングすることじたい初であり、さらにホワイトのボディカラーも新色。じつは、この2点には、今後のスバルの新たなる方向性をアピールしているのだ。

 このコンセプトカーは「インプレッサ スポーツ2.0i-EyeSight」をベースに、STIの走りへの情熱や高い走行性能を注ぎ込んだ、次世代のインプレッサをイメージさせるモデル。

 ボディは、STIのコンセプトモデルでは珍しいホワイトに身を包んでおり、その名も「ジェットホワイト」という新色だ。

若い世代へをターゲットにした新アプローチ

 このコンセプトモデルのために開発された新色は、現行車両に採用されているクリスタルホワイトパールに比べて、青みがかかった純白に近い色味が特徴だ。塗料にシリカを混ぜることで、強い輝きを放ち、フレッシュな印象を与えている。

 コンセプトカーにホワイトを起用するのは珍しいのだが、「今回は随所にあしらわれたブラックパーツとのコントラストの強調やボディの抑揚、ダイナミックさを表現するためにホワイトにした」と語るのは、デザイン担当の雲野裕記さん。そして、今後のスバル車の新しい「白」になりうる可能性が高いともいう。

 STI Sportというグレードは、レヴォーグから導入された最上級グレードで、現在BRZ、S4にも採用されており、STIの走りや質感の高さを持ち味にしてきた。

 エクスエリアは、フロントグリル、サイドミラー、ルーフスポイラー、ホイール、そしてルーフにピアノブラック塗装を施し、ホワイト×ブラックのツートーンのカラーコーディネートで仕上げている。

 バックスタイルには、2017年の東京モーターショーのコンセプトカーで初披露し、昨年発売されたセンター2本出しのマフラーを装着し、走りの良さを感じさせる迫力あるスタイルだ。

 インテリアでは、特徴的なボルドーの本革シートを採用してきたSTI Sportシリーズだが、このコンセプトカーではウルトラスエード素材の明るいボルドーカラーを使用。この新色のボルドーシートには、斜めに切り込む新しい手法のパンチングを採用し、これまでのSTI Sportシリーズとの差別化が図られている。

 さらにスバルのプレミアムスポーツS208に採用されたシルバーを配することで上質感を演出している。

 ボルドー×ブラックをベースにグラデーションが美しいインパネ、ピアノブラックのドアハンドルパネル、アクセントラインが施されたボルドーのドアパネルなどを配置するなど、メリハリのある室内空間に仕上げている。

 このようなデザインは、スポーツモデルをより身近に、より手近に乗ってもらおうと若い世代をターゲットに、ボディカラー同様スポーティさとフレッシュさを重視してこのカラーを採用したそうだ。

 今後は、フォレスターなど日本国内で需要の高まっているSUVにもSTI Sport グレードを導入し、車高の高いモデルでもSTIの走りを実感できるようにしていきたいとのこと。さらに、最終的には全車にSTI Sportグレードの導入を考えているそうだ。

 WRXなどのスポーツモデルに限らず、「走りの良さ」を幅広い層に感じてもらうために、ファミリーユーザーにも人気の高いインプレッサ・スポーツをベースにしたこのコンセプトカーは、今後のスバルの方向性を示唆する重要なポジションとなっているのではないだろうか。

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