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日本人監督のチームがトヨタ・タンドラでNASCARトラックシリーズ優勝

ナスカー史上初の日本人チャンピオン

 アメリカでもっとも人気のあるストックカーレース「NASCAR(ナスカー)」の3大カテゴリーのひとつ、ピックアップトラックをベースにしたストックカーで行われる「NASCAR Gander Outdoors Truckシリーズ」。その第1戦はNASCARの聖地であるデイトナ。ここで「千葉トヨペット」と「トヨタ部品千葉共販」のサポートを受けたHRE(HATTORI RACING ENTERPRISES)の千葉トヨペットタンドラが優勝を果たした。

 HREは、昨シーズンにNASCAR史上初のシリーズチャンピオンを獲得した日本人としてタイトルを獲得した服部茂章監督が率いる。服部監督は、アメリカン・モータースポーツのパイオニアとして、インディカーやNASCARへ長年参戦を続ける人物だ。

 2019年1月に開催された東京オートサロンのグッドイヤーブースには、そのトラックシリーズを制した、HRE(HATTORI RACING ENTERPRISES)のNo.16トヨタ・タンドラ、そして2019年シーズンにNASCAR Xfinityシリーズにスポット参戦予定のスープラを展示。服部茂章監督はもちろん、HREのチームスタッフが来場し、マシンのタイヤ交換デモンストレーションなどを行なった。

 すでに服部監督の2019年シーズンはスタート。まずは通年エントリーをしているNASCAR Gander Outdoors Truckシリーズ。ディフェンディング・チャンピオンとして迎えた今シーズンは、昨年タイトルを獲得した若手ドライバー、ブレット・モフィット選手に変わり、ジョージア州出身の若手ドライバーAustin Hill(オースティン・ヒル)選手を起用。

 他にもチームとして5年ぶりの参戦となるK&N Pro Series East(NASCARの地方選)にトヨタ・カムリでチームの地元ノースカロライナ州出身のMax McLaughlin(マックス・マクラフリン)選手を起用してフル参戦。2月から各シリーズの開幕戦はスタートし、シーズンは11月まで続くこととなる。

 注目のトラックシリーズの開幕戦となるNASCAR Gander Outdoors Truck Series 第1戦「NextEra Energy Resources 250」は、フロリダ州にあるデイトナ・インターナショナル・スピードウェイでのレース。全米からNASCARファンが訪れるデイトナ500が行われる週末の金曜日に開催となる。

完走わずか9台のサバイバルレースで優勝

 1周2.5マイルのトライオーバルのデイトナのコースは、最大31度の深いバンク角を持ち、超高速コースとしても知られたコースだ。今回「千葉トヨペット」と「トヨタ部品千葉共販」のサポートを受けた#16 CHIBA TOYOPET TOYOTA TUNDRAは、走り出しこそ23番手と低迷していたものの、ファイナルプラクティスではトップタイムをたたき出し好調さをアピール。予選セッションでは、ファーストラウンドが7番手、最終的には10番手のグリッドとなった。

 そして、決勝レースは東部時間2月15日(金)午後7時30分からスタート。スピードウェイを100周で争われるレースは、クラッシュが頻発する激しいもので、予選を通過した32台中9台しかゴールできない激しいサバイバルレースとなったのである。

 5列目アウト側からスタートとなった#16千葉トヨペットタンドラは、スタートからポジションを上げ序盤は3番手を走行するなど果敢に攻め込み、ファーストステージを2位でフィニッシュ。セカンドステージこそ13位まで順位を下げるも、最終ステージではトップに立ち、度重なる多重クラッシュに動揺することなく、トップ争いを幾度も展開した。

 最終的にクラッシュが続発する中、レース距離は111周にまで伸びたものの、冷静な判断と燃料をセーブした丁寧な走り(チェッカー後の車検計測では、あと半周分の燃料しか残っていなかったという)を見せ、NASCARの聖地であるデイトナで優勝を果たしたのだ。HREとしては、2018シーズンのフェニックス戦からの3連勝。じつに幸先の良いスタートを切ることとなった。

 次戦は、2月23日(土)、ジョージア州のアトランタ・モーター・スピードウェイで開催されるNASCAR Gander Outdoors Truck Series 第2戦「Atlanta 200」となる。

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