旧車というのは主観的な部分が大きい
しかし、1990年代に生産された国産車は、チューニング次第では現在のレベルで走れてしまう。マツダのRX-7(FD3S)のように事実上の後継モデルが存在しないクルマなどは、いまなおチューニングについてもレベルアップを続けている。
そのため車齢でいうと25年を過ぎていても、古いという印象を受けないのだろう。それは21世紀になってから燃費重視となり、全体にパフォーマンスアップにリソースが割かれなかったことも影響しているはずだ。
旧車というのはたぶんに主観的な部分が大きい。自分の年齢よりも車齢が上回っているクルマを見れば「旧車だ」と思うことはあるかもしれない。一方、ルックスやパフォーマンスの面で古さを感じなければ、デビューから何年経っていようと旧車ではなく「ちょっと古いクルマ」という認識になることもあるだろう。旧車か否かを決めるのは個人個人における認識の問題となる。
もっとも、どんなに現役感があったとしても四半世紀のときが経っていれば、その個体としては傷んでいる部分は多くなるだろう。そして、自動車メーカーからの純正部品も供給されなくなっている。1990年代の名車たちも、旧車と意識せざるを得ない時期。灯火類やボディパネルなど純正以外では代用できないパーツは、ネットオークションで価格が高騰しているものもある。
そのあたりも踏まえ、時間経過を意識していくことがクルマのコンディション維持には欠かせないのも事実だろう。