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高め? それとも低め? 高齢者を乗せているときのエアコンの設定温度

温度は暖かめでエアコンの風を直接体に当てない

 高齢者や障がい者を乗せているときのエアコンの温度はどのような設定にするのがいいのか? ということを思っている人も多いといいます。本人が「暑い」とか「寒い」と言ってくれればいいのですが、それを言えない状態の方や言うことをためらう方も多くいらっしゃいます。

 そうしたときに運転者や同乗者が気遣ってエアコンの設定をしなくてはならないのですが、温度を何度に設定すればいいのかはなかなか難しい問題です。ひとつは、快適な温度というのは非常に個人差があるということ、そしてクルマは乗車位置によって温度が大きく異なるということです。

 ただ、一般的にお年寄りは寒さを嫌うことから、温度は暖かめにしたほうがいいでしょう。エアコンが不快に感じるのは身体に直接風が当たることなので、クルマ全体を温めるようにすることが大切です。温風は下向きに出すことがすすめられていますが、下腿に風が当たり皮膚が乾くことが多いので、冬場に助手席などエアコンの吹き出し口のそばにお年寄りが乗る際にはしっかりと保湿剤などを使うことも大切です。

後席ヒーターの吹き出し口と風量を把握する

 乗用車でリヤのヒーター吹き出し口があるクルマはさほど大きな風量がありませんが、1ボックスバンをベースとした送迎車などは、ヒーターが追加されている場合があります。追加ヒーターは大容量のものもあり、こうしたものの場合は後席でも強い風が出るので注意が必要です。とくに後席に介助者が乗らない場合は、どれくらいの温度になっているのか? どのくらいの強さで風が出ているのか? がわからないのでなおさらです。

 もっとも注意しなければならないのは、障がいによって温度を感じることができなくなっている場合です。脊髄損傷などで麻痺がある場合などは温度を感じないので、ヒーターなどで低温やけどをする可能性もあります。

シートヒーター低温ヤケドに注意!

 エアコンのヒーターだけでなくシートヒーターなども危険をはらんでいますので注意したいものです。麻痺があると、温度を感じないだけでなく、動かすこともできないので長時間のシートヒーター使用は避けた方がいいでしょう。お年寄りも感覚が鈍くなり、温度を感じにくくなっていることもありますので同様です。

 いずれにしろクルマのヒーターは乾燥をともないます。車内に湿気があると、窓が曇るというトラブルの元になりますので、室内のように加湿することはできません。雨の日でも窓が曇らないようにエアコンを作動させて除湿をしながらヒーターを使うことになりますので、身体を保湿することが大切となります。

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