適性検査は必要で運転条件が変わるケースも
障害者の方が自分で運転するクルマ=自操式車両を、運転するための特別の免許というものは存在しません。たとえば普通自動車の免許を持っていれば誰でも、普通免許で運転できる自操式車両を運転することはできます。
しかし、自操式車両でなければ運転できないという方がいます。手動運転装置は自操式運転の補助装置のひとつで、免許の条件の欄に条件として記載される限定内容。つまり、一般的によく記載されている「眼鏡等」と同じようなものです。
視力が低い人が普通免許を持っていれば、運転時に「眼鏡等」が必要なのと同じように、下肢が不自由な方が運転するのに手動運転装置が必要であれば、それを備えたクルマを運転することができる、というわけです。
免許の条件に運転できるクルマの種類がプラスされる
さて、すでに運転免許を持っている方が事故などで障がい者となった場合は、運転免許試験場に出向いて臨時の適性検査を受ける必要があります。この臨時適性検査で通常のクルマのまま運転できると判断されればそのまま運転することが可能。つまり、免許の条件には追加の記載は行われません。
また、手動運転装置を取り付けるなどの改造を施しての運転の場合は、その適性があるか否かを検査。“適性あり”となれば、免許の条件に運転できるクルマの種類がプラスされます。たとえば、これまで限定がなかった人が「AT車に限る」になったり、「アクセル、ブレーキは手動式に限る」となったりするということです。ただし、適性検査で“適性なし”と判断されると免許が取り消しになります。