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粗悪品ではダメ! サーキット走行で必需品のヘルメットの選び方とは

レースとなれば厳しくなるヘルメットの規定

 安全安心にサーキット走行を楽しむためには装備も必要だ。具体的にはヘルメット、長袖・長ズボン、グローブ、ペダル操作に適したシューズというのが基本。今回はそのヘルメットの話をしていきたい。

 走行会レベルでいえば、主催ショップによるとフルフェイスかジェットヘルメットでOKで、二輪用でも問題なしということだ。ただし、セミジェットや半キャップ(ハーフ)タイプは、NGというのが一般的といえる。

 しかし、レースとなれば変わってくる。例えば、筑波サーキットの「車両装備規定」(ファミリー走行クラス)を見てみると、ヘルメットについては、「フルフェイス型又はジェット型でJAF公認/JIS規格、SNELL規格に適合したものを着用。オープンカーで幌を開けて走行する場合はフルフェイス型のみとし、ジェット型は禁止」とある。

 上記のようにクローズドボディのクルマならばジェットヘルも可となっているケースが多いが、事故時に顔面を打つリスクと火災の危険性を考えると、フルフェイスの方がオススメといえるだろう。

 また、四輪用と二輪用の大きな違いでいえば、二輪用は乗車姿勢の関係で、上下方向に視界が広く、ヘルメットの開口部が広い構造になっている。四輪用のフルフェイスは耐火性を重視、開口部が狭く難燃素材を内装に使っているというのが主な違いだ。

 価格的には二輪用の方が販売数も多いので、リーズナブル。サーキットビギナーは二輪用のフルフェイスで、世界で最も厳しいヘルメットの安全規格といわれるSNELL規格に適合しているものから選ぶのがベストといえそうだ。

 また、本格的なレースで使用するとなると、FIA公認あるいはJAF公認のヘルメットを用意しないとレースの装備品チェックをパスできない。国内格式レースの場合、JAF公認だけでもOKの場合があるが、国際格式レースだとFIA公認が必須になる。レースへの出場を考えている人は、はじめからFIA公認のヘルメットを購入した方がいい。同じ競技でもレースではなく、ジムカーナなどのスピード競技ではもう少し規制がゆるく、JIS-C種以上またはスネル規格品なら、二輪用でも問題ない。

使用期限が定められているので注意

 ただ、いずれの場合も「製造後10年を経過したものは使用してはならない」というルールがある。クラッシュ時に、頸椎や頭蓋骨損傷を防ぐHANS(FHRシステム)は、国際格式以上の着用が義務づけられているが、走行会では任意。とはいえ、HANSの装着を推奨しているサーキットや走行会主催者も増えてきているので要チェックだ。

 その他、ヘルメットはサイズも重要。購入前に試着して、ちょっときつめのサイズを買うのがコツ。あとは顎ひもをきっちりと締めて、使用後は陰干しで乾かしておくのもポイント。できればフェイスマスク(FIA公認ならベスト)を併用すると、ヘルメットの清潔度も保ちやすい。

 ヘルメットも経年劣化するし、頭にかぶるものなので中古品はすすめられない。高価なものではあるが、5~10年で買い替える必要がある消耗品と考えておきたい。

 最後に、ヘルメットはクラッシュしたときの衝撃や火災から大事な頭部を守るためのギアなので、安価で低品質なものは避けること。また、サーキットや走行会の主催者によっては、レンタル用のヘルメットを用意しているところがあるので、初期投資が辛いという人はレンタルを利用してみるのもひとつの手だ。

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