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高齢者ドライバーの生活を守る「サポカーS」絶対に外せない2つの機能

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TEXT: 深田昌之  PHOTO: Auto Messe Web編集部

サポカーとはセーフティ・サポートカーのこと

 歳を取ったら免許返納という話も最近よく耳にする。だが、暮らしている地域によってはクルマは生活のための必需品でもあるので、クルマを手放すことは難しい。そのような地域に住む高齢ドライバーの生活を守るのが「サポカー」というものだ。

 これは経済産業省、国土交通省、警察庁、金融庁、そして自動車関連団体がクルマを運転する人による交通事故防止対策の一環として普及啓発している「セーフティ・サポートカー」のことで、縮めて「サポカー」と呼んでいる。

 このサポカーのなかには高齢ドライバーに推奨する「サポカーS」という種類がある。年齢的なことからクルマ選びをする際は「サポカーS」のアイコンを目印にするといいだろう。

低速から効く自動ブレーキと誤発進抑制装置

 サポカーSには機能別に3つの区分けがなされている。いちばん上のグレード「サポートSワイド」は、自動ブレーキ(対歩行者)とペダル踏み間違い時の誤発進抑制装置、車線逸脱警報(車線維持装置含む)、オートハイビームが付く。

 つぎのグレードが自動ブレーキ(対車両)にペダル踏み間違時の誤発進抑制装置付きの「サポカーSベーシック+」。そして作動速度域が30km/h以下の低速自動ブレーキ(対車両)とペダル踏み間違時の誤発進抑制装置付きの「サポカーSベーシック」である。ちなみに「サポカーS」は低速自動ブレーキのみ。

 新しいモデルなら、ほぼ車線維持装置があるかないかで区切られるので「サポカーSワイド」か「サポカーSベーシック+」および「サポカーSベーシック」になる。設計が古い一部のモデルは低速自動ブレーキのみの「サポカーS」もあるので、購入する際はチェックしてほしい。

 高齢ドライバー向けに欲しい機能は、やはり自動ブレーキとアクセルペダルを踏み間違えたと判断した場合に働く、誤発進抑制装置である。そうなると「サポカーSワイド」「サポカーSベーシック+」「サポカーSベーシック」が付いたクルマを選ぶことが大切だ。

 ただ、自動ブレーキはメーカーや車種ごとに作動する速度域が異なっていたり昼夜で作動条件が違うこともあるのでそこは要チェックポイント。高齢者では僅かなスピードであっても危険回避の反応が遅れることもあるので、できるだけ低速から効く自動ブレーキを選びたいところだ。

 また、自動ブレーキには低速走行の後退時に作動するものもあるので、例えば自宅駐車場にバックで入れるような場合ではこれも有効だ。

 なお、ステレオカメラを使うスバルのアイサイトだが、これは全速度域で自動ブレーキが作動するので、自動ブレーキで迷ったらスバルという選択もアリだ。

 ちなみに自動ブレーキにはカメラを使うものとレーザーやレーダーを使うものがあるのだが、このうちわかりにくいのがレーザーとレーダーだろう。そこで違いを簡単に言うと、レーザーよりもレーダーのほうが検知できる距離が長いので、高い速度域から作動する自動ブレーキが欲しいなら「レーダー」と表記されている方を選べばいいということ。低速時の検知ではレーザーもレーダーも機構としての大きな差はない。

ペダル踏み間違えで自動ブレーキが作動するか

 高齢者の事故が報道されるときに、よく取り上げられるアクセルとブレーキの踏み間違えによる急発進事故。これを予防するのが誤発進抑制機能だ。この機能は停車時や低速時、障害物があるにもかかわらずアクセルを大きく踏まれた際、エンジン出力が出ないようにするもの。チカラの出方のイメージとしては、全開にしても駐車場の輪留めを乗り越えないレベルだと思えばいいだろう。

 この機能は自動ブレーキとセットで紹介されることが多いので、誤発進抑制機能はブレーキが掛かるものと思いがちだが、多くはブレーキ連動機能は付いていないのだ。

 しかし、一部の輸入車やトヨタのインテリジェントクリアランスソナー搭載車などは踏み間違え時でも自動ブレーキが作動する。万一のときの安全性を高めたいというなら、こちらを選ぶべきだろう。ただ、作動する条件は対象が基本は壁なので、相手が人、クルマ、金網などでは動かないこともある。

 このほか最近のクルマには様々な先進技術が使われているが、そのなかでも高齢ドライバーや運転が不慣れな人を補佐するに必要とされるものは、360度ビューモニターやブラインドスポットモニター、それにオートハイビームなど、クルマの周辺の状況がわかる機能だろう。

 オートクルーズや自動追尾システムなどもあるが、スイッチを数回押して操作するような機能は高齢者向きとは言いがたいので、高齢者のためのクルマ選びをするときは、必要な機能が常時働き、シンプルな操作で使えることを重視したい。

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