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昭和生まれのクルマ好きがこぞって乗った! 90年代のスポーツカー5選

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: Auto Messe Web編集部/ホンダ

トヨタMR-2(SW20)

 MR-2が名車かといわれると?がつくが、クルマ好きから、けっこう愛されていたのは間違いない。

 初代MR-2(AW11)は、国産初のミッドシップスポーツで操縦性は魅力的だったが、FF(前輪駆動)のパワートレーン流用を流用しミッドシップの流れを作った。スタイリングは、潔いというか、無駄をそぎ落としたコンパクトさを強調したボクシーなフォルムだ。

 その点、2代目=SW20は、イタリアン系のボディデザインとなり、ミッドシップスポーツらしいボディに。

 初期型のハンドリングは決してほめられるものではなかったが、マイナーチェンジごとに改良され、トヨタ自慢の2リッター直4エンジン、3S-G型のNAとターボを用意。

 ジムカーナではほとんど無敵の存在でチューニングカーでは、ミッドシップのトラクションの良さを生かして、ゼロヨンなどで人気があった。

日産シルビア・180SX

 日産シルビアは、90年代のスポーツカーの主役の一台といっていい。FRの2リッター直4ターボというパッケージは、サーキットでもワインディングでも、そして何よりドリフトでも何でもピッタリなご機嫌なクルマ。その代わりといっては何だが、じつはノーマルのパフォーマンスは大したことがない……。

 シルビアは、チューニングするのが前提のクルマと。チューニングすると大化けするのが、シルビアの魅力だといってもいいぐらいだ。実際、チューニングパーツは非常に豊富で、これほどイジりがいがあるクルマはなかなかない。

 180SXも基本的にはまったく同じだが、「シルビアと180SXは全然違う」と主張するオーナーは多い。とくに180SXのオーナーの方が、その違いにこだわっている傾向がみられる。

 たしかに180SXの方が、空気抵抗は少ないし、車重も50~60㎏、シルビア(S15型)よりも軽い。旋回性、アジリティもやや有利だが、ボディ剛性はシルビア(S15型)の方がしっかりしているので、この辺は好みが分かれるところだ。

GT-R以外のFRスカイライン

 R32〜34型スカイラインは、どうしてもGT-Rの存在感が目立ちすぎて、25GTターボやGTS-tの影は薄くなってしまっているが、ボディの作り、ボディサイズ、ハンドリング、エンジンパワーなどのバランスは、けっこう秀逸。

 GT-Rはこのベース車両があってこその存在であり、ベースのFRモデルが優れていたからこそ、あのパフォーマンスにたどり着けたといっても過言ではない。

 それだけ真面目に作られたFRスカイラインを高く評価している人はけっこう多い。V35型以降、「走りのスカイライン」というイメージから遠ざかっていってしまっているだけに、この90年代のFRスポーツのスカイラインが懐かしい。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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