タイヤのグリップを阻害する路面の状況に注意
では、一般道を走ったらどうなるか。夏場の良好なドライ路面では飛ばさない限り、問題なく走れると思います。ただし、タイヤの性能が発揮できないような冬場の路面や、砂が浮いていると、足元を払われたようにグリップが急激に抜けて滑り出してしまうでしょう。
良好な路面では接地面積が広いほうがグリップ性能は高いのですが、グリップを阻害する異物がタイヤと路面の間に入ってしまうと異物がベアリングのボールの役割となってグリップをなくしてしまうわけです。
もちろんウェット路面もアウト。一般タイヤにはサイピングという排水のための溝がありますが、溝のないスリックタイヤでは簡単にハイドロプレーニングを起こしてグリップ力は一気に低下。そのあと慣性物体となったクルマは、慣性の法則に従って、すっ飛んで行ってしまうわけです。
冒頭にも書きましたが、そもそもスリックタイヤは公道での使用は不可能。街中で高いグリップ力が欲しいならば、市販のハイグリップタイヤを選びましょう。