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日産の次世代電動SUV「IMQ」はe-POWER搭載!ジュネーブ国際モーターショーで発表

100%電動システムを欧州市場に投入

 ジュネーブ国際モーターショーで、日産は電動パワートレイン「e-POWER」を搭載したクロスオーバーコンセプト「IMQ」を世界初公開した。IMQの公開と合わせて、日産独自の技術である「e-POWER」技術を、欧州市場へ投入することもアナウンスされた。

 100%電動モーター駆動システムと、モーター駆動用の電力を発電するガソリンエンジンを組み合わせた「e-POWER」は、ノートに初搭載(2016年11月)されて以来、多くのユーザーから支持されている。

 2018年2月には、セレナにも「e-POWER」搭載車が追加された。ちなみに2018年国内登録車販売で1位を獲得したノートは購入者の70%以上、セレナについては約半数がe-POWERを選んでいる。

強烈な個性だが知性溢れる高品格クロスオーバー

 そんなe-POWERを搭載した次世代クロスオーバーとして世界初公開されたIMQコンセプトは、既存の小型クロスオーバーとは一線を画す強烈な個性、e-POWERをはじめとした先進の技術によって、SUVセグメントに新たな価値をもたらす存在として期待される。

 ボディサイズは全長が約4550mm、全幅は約1900mmで前項は約1560mmとなり、欧州のクラス分類ではCセグメントに位置づけられる。滑らかな面とダイナミックなボディラインを融合した、大胆かつエモーショナルなデザインは、近い将来における日産デザインの方向性を示唆したもので、シャープな造形と力強さが融合した、クロスオーバーSUVにふさわしいスタイルを構築している。

前後にモーターを備える電動4輪駆動

 観音開きのドアを開くと、インテリアには独立した4つのシートが備わり、運転席まわりはコンセプトモデルならではの近未来的な作りがなされている。

 前席から後席にかけて貫かれたセンターコンソール、多彩な機能や車両の状況が瞬時に把握できる大型ディスプレイモニター、さらにフロアには禅庭の砂紋をイメージさせるデザインが施されるなど、エクステリア同様に独創性に富んだデザインが目を引く。車内は4名乗車が快適に行える広さが確保され、ガラスルーフによってもたらされる開放感と相まって、居心地のいい空間に仕上げられている。

 パワーユニットは既存のe-POWERと同じく、発電機、インバーター、バッテリー、電動モーターに加え、発電専用のガソリンエンジンが搭載される。IMQコンセプトでは、さらに高性能化され、フロントだけでなくリヤにもモーターを搭載した全輪駆動のe-POWERとなる。

 ハイブリッドやPHEVなどで後輪をモーター駆動とするモデルは存在するが、それらでは実現できない全輪駆動のe-POWERらしい、スムーズかつパワフルな運転感覚を味わわせてくれそうだ。もちろん、SUVとしては優秀な燃費と低排出ガス性能を実現できるのは間違いないだろう。

 日産の常務執行役員であるルー ドゥ・ブリースが、「日産は量販EV技術におけるグローバルリーダーシップのうえに、欧州における全面的な電動化を見据えています」と述べていることからも、日産はe-POWERの投入によって欧州における日産製の電動化技術搭載車両のシェア拡大を目論んでいる。

 電気自動車として史上初めてグローバルでの累計販売台数が40万台を達成したリーフ。欧州に投入されるe-POWERは、日産が提唱する「ニッサン インテリジェント モビリティ」の価値、そして日本の技術力の高さを世界に知らしめることになるだろう。

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