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モータースポーツで見かける「ロールケージを導入するメリット&デメリット」

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

車重こそ増えるが、乗車定員の保護や剛性アップに恩恵あり

 ロールケージとは、モータースポーツでクルマが転倒したり、ボディが変形してしまうような大きなクラッシュ時に、乗員を保護するために室内に張り巡らせるパイプフレームのこと。ロールオーバーバーやロールバーといった呼び方もある。

 ロールケージの「ケージ」とは、かごの意味。パイプの点数が多いロールケージは、まさに「鳥かご」のようなイメージになる。ちなみに、ロール“ゲージ”という呼称は、本来の意味とは違うので気を付けよう。

 

ロールケージのメリット

 ロールケージの最大のメリットは安全性の向上。クラッシュや転倒時に室内がつぶれるのを防ぎ、乗員のスペースを確保するということが、ロールケージの一番の仕事。ルーフがないオープンカーでサーキットを走る場合、安全性のためにロールケージの装着が義務付けられているケースがほとんどだ。

 また、競技車両はレギュレーションによってパイプの材質、太さ、形状、取り付け方法など、細かく指定されている。

 そしてもうひとつは、車体の補強。パイプをボディに張り巡らせることで、ボディの剛性を向上させたりボディの劣化を防いだり、くたびれたボディをシャキッとさせる効果も期待できる。パイプの差材や太さ、形状、本数などにも左右されるが、ここでキモとなるのが取り付け方法だ。

 最も効果的なのはレースカーのようなボディへの溶接だが、一般的なのはボルトで固定する方法。JAFのN1規定(レースカーの中では最も改造範囲が狭い)では、プレートを挟んだボルト接合というのがレギュレーションになっている。

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