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トヨタ 新型スープラの伸びしろは? 3大チューニングメーカーに聞いてみた

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TEXT: 今泉 史(IMAIZUMI Aya)  PHOTO: 増田貴広/Auto Messe Web編集部

車高調とエンジンチューンは鉄板メニュー

 2019年1月14日にアメリカ・デトロイトショーで世界初公開されたトヨタ新型スープラ。そして2月にインテックス大阪で開催された大阪オートメッセ2019では、右ハンドルの国内仕様が初披露され、会場を大いに賑わせた。
 今回は話題のスープラにスポットを当てて、パーツメーカー3社に「パーツ開発の動向」について直撃インタビュー。いま、とても気になる国産スポーツのチューニングは如何に!

BLITZ

「もともとかなり完成度が高く、スタイリングもかっこいいスープラだが、マーケット上では車高を下げたいという要望が多いこともあり、足回りから開発していきたい。まずは車高調整式サスペンションから開発したいですね」と語るのは、BLITZ(ブリッツ)企画部の小林潤一さん。

 ターボ車であるゆえにブースト圧を上げて、何馬力アップさせるか、などの期待が高まるが、まずはサスペンション、次いで吸排気などのライトチューンから着手し、車検対応のレギュレーションの中で、オーナーが最初にカスタムしそうなところを狙っていく。ホイールを含めた足回りのドレスアアップをしたいオーナーの声にいち早くこたえてくれそうだ。

 また、もともとのスープラの良さをさらに引き立てるようなエアロパーツも開発していきたいとのこと。「トヨタ86のように今後のチューニング業界のベースになる存在と捉えています。もちろん、ハイレベルのチューニングメニューも想定しています」と小林さんは語ってくれた。

HKS

「商品として出すのであれば弊社のキャラクターとしてパワー向上を重視。まずは、マフラーやインテークといった吸排気系からですね。レースやサーキットをはじめとする、スープラの持つポテンシャルを最大限に発揮できる環境の下で、様々なテストを行い、パワーを限界まで引き上げたい。目標は1000馬力です(笑)。もちろんサスペンション系もやっていきますよ」とは、HKS(エッチ・ケー・エス)の坂詰達也さん。

 サーキットで得た経験をもとに、一般ユーザーが街乗りでも気持ちよく感じられるパワーを見つけていき、スープラのドライブを楽しんでもらいたいようだ。

 また、方向性や味付けに関して聞くと「走るのが楽しいこと、日常でもレースでもあらゆるシチュエーションに対応できるマルチな乗り味、走りの良さを感じられるバランスのいいチューニングを施したい」と話してくれた。

TRUST

 最後にお伺いしたのは、TRUST(トラスト)の中上信吾さん。

「開発するとしたら、マフラー、エアクリーナーキット。そして、ターボ車のリスクを補うために冷却系も開発していきたいですね。例えば、オイルクーラー、インタークーラー。もちろんターボキットも検討中です」。すでに、発売前にもかかわらずチューニングメニューを頭の中でイメージしているようだ。

 まずは簡単に交換できるものから着手。マフラーについては、リアピースタイプなどのライトな排気系、次いで中間パイプや触媒までの出力向上にこだわったタイプと、2モデル以上を発売したいと考えている。

「もともとBMW社のパワーユニットを使用していることもありクルマそのもの完成度は高い。純正エンジンをベースにチューニングを施していくには手探りで開発していかないといけないのですが、それはそれで楽しみです。今後は、海外製の商品が増えることや、アフターパーツ業界の流れが変わる可能性もあるかもしれないですね」と話す。

 3社ともに同意見として、まだユーザーの反応がわからないために未知数の部分が多い。どの世代にウケがいいのか、どのクルマからの乗り換えが多いのかなど、いろんな角度や方面からの情報で今後の方針を決めていくと話していた。

 色々な可能性を秘めた日本が誇るスポーツカーのチューニング動向。今後も注目していきたいと思う。

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