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オートモビルカウンシルに展示! 「メーカーの威信をかけた国産名車7台に迫る」

世界に実力をみせたネオクラシックが展示

 4月5〜7日、千葉県・幕張メッセで開催される「AUTOMOBILE COUNCIL 2019」において、トヨタ(レクサス)、日産、ホンダ、SUBARUの4社が「百花繚乱80’s」をテーマに共同展示を行なう。展示車両は、各社の名モデル7台(日産フェアレディZ、ホンダ・シティ、スバル・アルシオーネ/レガシィ、トヨタ・カリーナED、レクサスLS400)。いずれも1980年代を象徴するネオクラシックだ。

 1980年代の日本メーカーは、欧米メーカーに追いつこう、追い越そうとさまざまな技術や新型車が登場した。日本の自動車産業にとって、極めて重要な時代を彩った代表的なクルマが一堂に会する。

 当時を振り返ると、1979年に日産が国内初のターボエンジンを搭載したセドリック/グロリア(430型)を発表。その後、それまでの国産乗用車の上限的になっていた145馬力を超える170馬力(グロス)エンジンを搭載した初代ソアラが1981年に登場した。これを機に、国産各社がターボやツインカム(DOHC)エンジンを搭載したハイパワーモデルを続々と登場させ、国産車市場はパワーウォーズに飲み込まれていったのである。日産が90年代には世界一になることを目標にした「901活動」も、この時代にスタートしている。

 さて、今回はオートモビルカウンシル2019で展示される7台を紹介しよう。

日産 フェアレディZ(Z32型)

 1989年に登場した4代目モデル。エンジンはVG30型V6のみでツインターボと自然吸気(NA)の2種類を設定。ターボモデルは、国産車で初めて280馬力を発揮し、ハイパワー化する国産車に対して運輸省(現・国土交通省)が、日本自動車工業界に「280馬力自主規制」を課すことになるきっかけとなった。裏話として、日産社内でスカイラインGT-Rに搭載したRB26DETT型エンジンの開発チームと「どちらが早く300馬力出せるか」と競い合っていたそうだ。結果的には、いずれのエンジンも300馬力以上のポテンシャルを持つことになる。

ホンダ シティ・カブリオレ

 初代シティは、「トールボーイ」スタイルと背の高いボディが特徴だった。エンジンは1.2リッター直4SOHCのみだったが、1982年にターボモデルが追加ラインアップされ、1983年にはインタークーラー付きターボを搭載。最大出力を10馬力アップ(110馬力)となった「ターボII(通称ブルドッグ)」が登場する。

 走行安定性の向上のためにトレッドを拡大。ブリスターフェンダーを採用して55mm車幅を大きくした。1984年登場のシティ・カブリオは、ターボIIのボディをベースにオープン化。デザインは、レイタリアのフェラーリのデザインなどを手掛けるカロッツェリア「ピニンファリーナ」が、ソフトトップの形状などのスタイリングからボディの基本構造などの技術的協力まで担当した。

スバル アルシオーネ

 1985年の登場時で世界トップレベルの空力性能を誇るフォルム。空気抵抗係数を表すCd値は、国産車初の0.30を下回る0.29を達成した。ワンアームワイパーやリトラクタブルヘッドライト、アンダースポイラーなど先進的なアイテムも投入。ドアノブにフラップを付けてフラッシュサーフェスするほど空力にもこだわった。

 搭載エンジンは、デビュー当初はレオーネに採用された1.8リッター水平対向4気筒ターボのみ。駆動方式は前輪駆動と4WDを設定した。オートモービルカウンシルに展示されるのは、1987年に追加された2.7VX。結果的に同モデル専用となった2.7リッター水平対向6気筒エンジンに、4WDシステムを組み合わせた上級モデルだ。

スバル レガシィ・ツーリングワゴン

 1990年代のワゴンブームの火付け役と言っても過言ではないのが、1989年に登場した初代レガシィ。セダンもラインアップされていたが、ツーリングワゴンはそれまでの「商用バン」から乗用車としてポジションを確立した。

 セダン並みの運動性能とスタイリッシュな2段ルーフを採用したワゴンの実用性を融合。搭載エンジンは多岐に渡るが、2リッター水平対向4気筒ターボとスバルならではの卓越した4WDシステムによる優れた走行性能が、全天候ツアラーという異名を与えられるほど、走りも優れるワゴンとして高く評価された。

トヨタ カリーナED

 開放的なグラスエリアを実現するピラーレスの4ドアハードトップとスタイリッシュなロールーフフォルムを融合。1985年に登場し、4ドアモデルに新たな市場を開拓することになる。

 後にトヨタだけでなく、マツダはペルソナなど、4ドアクーペが続々と販売。プラットフォームは、セリカやコロナ・クーペと共有化し、そこに横置き4気筒エンジンを搭載した前輪駆動だった。エンジンは、1.8リッターと2リッターの2種類を設定。

トヨタ MR2

 1984年に登場した国産初の量産ミッドシップ。初代MR2は、気軽に乗れるスポーティパーソナルカーとして開発された。それゆえ、前輪駆動車のパワーユニットをキャビン後方に搭載することでコストを抑制。エンジンは、前輪駆動のカローラやスプリンターが搭載する1.5リッターと1.6リッター直4エンジンを採用する。ちなみに1.6リッターは、AE86型カローラ・スプリンターと同じ4A-GEU型。1986年には、1.6リッターエンジンにスーパーチャージャー(過給器)が追加され、Tバールーフも設定された。

レクサス LS400

 1989年に登場した初代モデルは、北米市場の高級車ブランド「レクサス」として初投入。日本では、トヨタ・セルシオとして販売された。当時としては珍しい先に登場した日産シーマ同様、パーソナルカーの3ナンバー専用ボディを採用。クラウン用の4リッターV8エンジンを搭載した。

「優れた走行性能と圧倒的な静粛性」を高い次元で両立させ、世界中の高級車開発にも大きな影響を与えたとも言われる名車である。

※実際の展示車両のボディカラーやグレードは、写真と異なる可能性があります。

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