サスメーカー「テイン」初のアゲ系キット
モータースポーツシーンでも大活躍する足回りのスペシャリスト「TEIN(テイン)」から、ブランド初となるリフトアップ車高調整式サスペンションキット「ストリートアドバンスZ4」が誕生。スズキ新型ジムニー(64型)用もラインアップされ、スタイルアップだけでなく、快適な乗り味をキープしている。
クロカン4WDやアウトドアSUVをターゲットに、市街地走行からオフロードまでを想定したリフトアップキットが、ストリートアドバンスZ4だ。数々の足回りを手がけてきたテインでも、初の試みとなる“アゲ車高調”だが、1インチ(25.4mm)の上げ幅なので、手軽にリフトアップを楽しめる。
また車高をアップすると、伸び側のストロークが不足しがちだが、設定する車種1台づつ最適なストロークを確保できるよう配慮して設計されている。
ジムニーの場合はラダーフレームで3リンクリジッドサスのため、フロントはゴムブッシュ挟み込み、リヤはマウントがない構造。車高調整に関しても通常のネジ式ではなく、スペーサーを使うことで2段階のリフトアップが選べ、+5~+25mm(リヤは+5〜+20mm)の調整幅を持つ。バネレートはフロントが2.3kg/mm、リヤは2.4kg/mm。
ダンパーは複筒式で、前後に備わった16段階の減衰力調整は、ショック上部のニードルを手動で回すことで仕様を変化できる。残念ながら64型ジムニー用は、モーターで減衰力をリモコン制御できるEDFCに非対応だ。
テイン独自の新機構「ハイドロバンプストッパー」を搭載したのもポイントだ。フルバンプした時、バンプラバーが衝撃を受け止めるのが一般的だが、このストリートアドバンスZ4は、ショック内部のバルブを使うことで高い減衰力を発生。バンプラバーよりもしなやかにショックを吸収できる(=乗り心地を確保できる)のだ。
セッティングの方向としては、ノーマルサスのウイークポイントである街乗りでのコツコツした乗り味を解消しながら、高速走行では車高アップで安定性を失わないように味付け。さまざまなシチュエーションでフラットライドな走行感覚を得られる。
写真は、純正比でフロント側が約25mm、リヤ側が約20mmのリフトアップ状態。実用性を確保しながら、ほどよいワイルドフォルムを構築。
もちろん、1インチのリフトアップによって、純正以上にアプローチアングルとデパーチャーアングルにゆとりが生まれる。ジムニーならではの悪路走破性が、存分に生かされるようにできるのも、リフトアップの恩恵だ。
なお、「ストリートアドバンスZ4」には3年または走行6万kmの製品保証が備わっている。これも、テインならではの信頼の証しだ。
ストリートアドバンスZ4
JB64Wジムニー用 9万1000円(税別)
テイン TEL 045-810-5501
https://www.tein.co.jp/