対応できるスマホはiPhoneのみ
今や必需品となったスマートフォンやタブレット。クルマに乗る人であれば、これらに何らかのカーナビアプリが入っているだろう。そんなユーザーに対応するためYahoo!(ヤフー)は、Yahoo!カーナビをApple CarPlayに対応したことを4月15日に発表した。
カーナビアプリは完成度が日に日に高まっており、「車載ナビがなくても十分」と感じることも多い。しかし、スマートフォンでカーナビアプリを使う際の弱点として、モニター(画面)と音声案内の際の音量の小ささがある。
そんな弱点を解決してくれるのが、最近採用するクルマが急速に増えている車載のモニターにカーナビアプリを映せ、音声案内もクルマのスピーカーから出るiPhoneのApple CarPlayやアンドロイドスマートフォンのAndroid Autoだ。
カーナビアプリの1つであるYahoo!カーナビは、新たにApple CarPlayに対応。車載の大きなモニターの画面で地図を確認できて、スピーカーから確かな音声案内を実現した。
Yahoo!カーナビとはパケット代以外完全無料で利用できるカーナビアプリで、2014年の登場以来1500万ダウンロードを超えるメジャーアプリのひとつである。完全無料ながら地図はリアルタイムに更新、ユーザーからの情報を使った渋滞情報、安全運転診断など機能は文句の付けようがない充実ぶりだ。
しかも、自動速度取り締まり装置が設置されている場所も収録されているので、ルート案内中にもし制限速度を超過しているときはオービスの手前になると警告してくれる。地図上には「SOLOW」とアイコンも表示される。
それだけに「Apple CarPlayやAndroid AutoにYahoo!カーナビを映せたら」というユーザーの声は非常に多かった。そんな要望に応え、Apple CarPlayへの対応が叶ったわけだ。
Yahoo!カーナビとApple CarPlayとの接続はiPhone、車載モニターそれぞれから目的地設定ができるなど、ナビ機能に関してはスマートフォンで使うYahoo!カーナビとほぼ同等のものを持つ。なおアンドロイドスマートフォンユーザーならYahoo!カーナビのAndroid Autoへの対応が気になるであろう。
しかし、Android AutoがYahoo!カーナビのようなサードパーティのカーナビアプリに地図を公開していない関係で残念ながら現時点では対応できず、対応の時期もまったく未定とのことだ。
発表会では後席への同乗という形ながら、Yahoo!カーナビとApple CarPlayを体験するデモンストレーションも行われた。
走行中はスマートフォンからの操作はできないが、モニターからは地図の縮尺やスクロールなどが可能だった。ナビ機能は前述したように定評あるスマートフォンで使うYahoo!カーナビと同等で、完全無料ということを考えれば望外の機能を備えている。
三菱アウトランダーの現行モデルやエクリプスクロスに代表される純正を含めたApple CarPlay搭載車に乗る人には、Yahoo!カーナビの対応は待望の動きといえるだろう。またスマートフォン自体もYahoo!カーナビのApple CarPlayへの対応を理由に、アンドロイドスマートフォンからiPhoneへの買い替えを検討する人も出そうなことなど、カーナビアプリユーザーにとっては想像以上に大きな出来事に感じる。
筆者はアンドロイドスマートフォンを使っていることもあり、なるべく早期のYahoo!カーナビのAndroid Autoへの対応も望みたいところでもある。