次世代のクルマ好きにも語り継ぎたい名車
いつの時代も漫画やアニメの影響力はバカにできないものがある。連載当時ではただの古いスポーティカーだったトヨタ AE86をイッ気にスターダムへと押し上げたのも「頭文字D(イニシャルD)」の影響が多分にあったと言えるだろう。そこで今回はそんな漫画やアニメに登場したキャラクターの愛車を独断と偏見でピックアップしたい。
ルパン三世
先日、原作者であるモンキー・パンチ氏が他界されたことで、主人公「ルパン三世」の愛車としてフィアット500が多く取り上げられていたが、筆者としてはアニメ版のアイキャッチにも使われた『アルファロメオ 6C1750グランスポルト』を推したいところ。CMの前後にルパンが飛び乗ると、ホイールとステアリングが外れてしまうアレだ。
また、好敵手である銭形警部が率いる警察のパトカーとしてたびたび登場するクルマ。じつは国産車の『2代目ブルーバード』だったという、見逃せない存在である。こちらもルパンの乗るフィアット500などに負けずとも劣らない走破性を見せ、どうやってたどり着いているのかは不明だが、海を超えた海外を舞台にしたエピソードに登場しているのである。
名探偵コナン
現在も連載が続く「名探偵コナン」も、実車をモチーフとした車両が多く登場するシリーズ。江戸川コナンのよき理解者でもある阿笠博士の愛車は黄色い『フォルクスワーゲン・ビートル(初代)』であるし、スピンオフ作品「ゼロの日常」の主役にもなった安室 透の愛車はホワイトの『マツダ RX-7(FD3S型)』となっている。
ちなみに安室の声優である古谷 徹氏は機動戦士ガンダムのアムロ・レイの声優としても知られており、キャラクターの名前の由来となっているだけでなく、愛車がRX-7なのもガンダムの型式であるRX-78が由来であることは明白だ(ボディカラーが白いのも同様だろう)。
シティーハンター
先日、新作が公開されて再び話題となっている「シティーハンター」の主人公、冴羽リョウの愛車のひとつである『ミニ(初代)』。作中ではほかにもフィアット・ウーノなどに乗るシーンもあるが、やはりイメージ的には真紅のミニが印象的だろう。
作中では触れられることはないが、当時描かれた意匠から汲み取るに、マークIと呼ばれる1960年代にモーリスブランドから販売された方の(同時にオースチンブランドからも販売されていた)クーパーSのようだ。ただし、ルーフにはノンオリジナルのキャンバストップが装着されており、海坊主が助手席に座るときは頭がそこを突き破る描写があった。
嗚呼、懐かしの登場車たち。令和の時代には、どのようなクルマが描かれるのだろう。