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初めてのサーキット走行会!愛車のチェックポイントと準備すべきアイテムとは

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

油脂類やタイヤ&ブレーキのチェックは必須

 走行会などで初めてサーキット体験。当然ながら一般道とは走る目的や環境も異なるため、クルマも同じ状態でいいワケがなく、スポーツ走行を想定した準備が必要だ。アマチュアでも手軽にできると同時に、見落したくない項目をいくつかピックアップしたい。

 まずは前日までにやっておくべきこと。イチバンは油脂類、つまりオイルなどの点検だろう。汚れていたりしばらく取り替えていなければ交換し、ブレーキフルードや冷却水は規定量かどうか確認。サーキットに着いてから足りないことが発覚し、補充用のオイルを持っていなければ、最悪の場合は走行そのものが不可能になる。もうひとつはタイヤとブレーキ。いずれも残量をチェックするのはモチロン、タイヤは異物が刺さっていないかも目視したい。

 続いてはサーキットに到着してからのハナシ。まず、車内の荷物をすべて下ろすのは当たり前として、必ずチェックしたいのはタイヤの空気圧チェックだ。サーキットの路面は一般道よりグリップが高い。要は摩擦係数が高い舗装が使われている。さらにブレーキやステアリングの操作もハードで、タイヤが高熱になり空気圧が普段より高くなるのだ。タイヤの空気圧は高すぎても低すぎても本来のグリップ力を発揮しない。そのため街乗りより少し低めにしておくのがセオリーだろう。

 また、路面温度が高い季節は空気圧も上がりやすく、逆に寒ければなかなか上がりにくい。経験を重ねれば走行前のベストな空気圧はつかめるので、最初のうちは試行錯誤を繰り返しデータを集めるか、サーキットに強いプロショップを頼ってみるといいだろう。

 次はホイールナットの増し締め。走行中にタイヤが外れたりしたら愛車は大ダメージだし、他車を巻き込む事故にも繋がりかねない。ただし力任せにガッチリ締めればいいのかというと、そう単純な話でもないので注意。ホイールナットを締め付ける力が強すぎると、ハブボルトに負担がかかって切れる危険性があるのだ。

 以上の確認に必要なのがエアゲージとトルクレンチ。エアゲージはタイヤの空気圧を計測する工具で、安いモノなら数百円で購入できる。トルクレンチは設定したトルク以上の力がかからず、タイヤ交換では必須ともいえる工具なので、サーキット走行を楽しむなら買っておいて損はないだろう。

 次はテーピング。横転など何らかの拍子で油脂類のキャップが外れ、液体をコースに撒かないため対策するのは常識だ。ビニールテープを使うのが一般的だけど、貼る場所が汚れていると粘着力が弱くなるので、パーツクリーナーなどで掃除してからテーピングしよう。最近のクルマでは少ないかもしれないが、ガラス類のヘッドライトやレンズなら、割れたとき破片を踏んでパンクするのを避けるため、該当する部分をテーピングしておこう。

 最後に大事なことをもうひとつ。タイヤの空気圧をサーキット用に調整したら、帰りは街乗り用に戻しておくのを忘れずに。足まわりをカスタムしているクルマで、サスペンションの減衰力や車高をサーキットで変更したときも同様。クルマの仕様によっては他にもチェックすべき部分があるけど、全般に当てはまりかつ手軽にできるのはコレくらい。ほんの少しの手間でトラブルを防ぎ、楽しく安全にサーキットを満喫して欲しい。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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