ほとんどのアロイホイールはアルミホイール
クルマの足元、とくにホイールのデザインは全体のイメージに大いに影響するもの。コンパクトカーや軽自動車であっても、上級グレードにはアルミホイールを標準装備していることが多いものですが、それだけホイールの違いは見た目の高級感に関わってきます。
そんなホイールですが、輸入車ではアルミホイールではなく「アロイホイール」と記載されているのを見たことはないでしょうか。いったい「アルミ」と「アロイ」はどのように違うのでしょうか。
まず「アルミホイール」というのは、文字通りアルミ素材で作られているホイールのこと。アルミといっても純アルミニウムでは強度や剛性に不足するので、マグネシウムやシリコンと合わせたアルミ合金で作られています。
ちなみにアタッシュケースなどに使われる「ジュラルミン」はアルミ、マグネシウム、銅などによる合金で、最近では強度を活かしたジュラルミン製ホイールも登場。いずれにしてもアルミホイールというのはアルミ合金製のホイールのことです。
アロイホイールとは「合金製」ホイールのこと
さて「アロイホイール」の「アロイ」という言葉は、英語では「Alloy」と書きますが、これはまさに合金を示す単語のこと。つまり、アルミ合金で作られたホイールは「アロイホイール」というわけで、輸入車のカタログでアロイホイールと書いてあっても、ほぼアルミホイールを指していると理解しておけば問題ありません。
ただし、より軽量なホイールとして、ごく少数ですがマグネシウム合金製ホイールも存在します。国産車では、トヨタ2000GTが純正採用したことが、なかば伝説的になっています。ただし、かつてのマグネシウム製ホイールは腐食に弱く、耐久性の面でネガがありました。アフターパーツで見かけるマグネシウム製ホイールは、耐腐食性を高める表面処理がなされているので、そうした問題はずいぶんとなくなりました。
というわけで、「アロイホイール」という言葉が指しているものは、大半がアルミホイールといえますが、中にはマグネシウムなどアルミに分類されない合金製のホイールも含まれる、ということになるのです。
ただし、ホイールメーカーでは、マグネシウム製ホイールを「アロイホイール」という書き方をすることはなく、より強靭なマグネシウムであることをアピールするはず。ですから、やっぱりカタログなどに「アロイホイール」と書いてあれば、アルミホイールと同義だと考えて問題ないでしょう。