小型2輪のAT限定免許でも運転可能
ここで紹介する110ccバイク、何と新車ながら9万9800円なのだった! 諸費用を払うと14万円少々になるものの、それだって安い! しかもクオリティにバラツキのある中華ブランドでなく世界のホンダ製。生産工場こそベトナムながら、すでに3ヶ月ほど乗っているが、ノートラブルだし快調だ。近所の足として重宝してます。
詳しく紹介しよう。バイクの正式な車名は「WAVE110α」となり、ベトナムで一番ベーシックなモデルだ。写真を見て頂ければ解るようにスーパーカブの派生車種である。ただフロントサスペンションはストロークを稼げるテレスコピック式だし、デザインも洗練されており、個人的にはスーパーカブより好ましいと思います(日本で販売しているホンダ・スーパーカブ110の車両本体価格は27万5400円)。
搭載されているエンジンは伝統的な110cc。しかも今や日本じゃ絶滅したキャブレター式。普通ならエンジン始動時にチョークを操作するなど少しばかり面倒なのだけれど、さすが世界のホンダ。外気温プラスならチョーク引くことも無くセル一発で始動する。加えて燃調もカンペキなんだろう。排気ガスだって臭いの大嫌いな私も全く気にならず。
気になる最高出力といえば、調べたのだけれど正確に解らない。ベトナム、カタログに数字出ていないのだった。おそらく最高出力5.6馬力/最大トルク8.3Nmだと思う。数字だけ見たら遅いイメージかもしれないが、乗ったら元気。ベトナムの知人に聞いたら「メーター読みながら110km/hくらい出ます」。日本で売ってる110ccのカブと同等の加速感です。
ちなみに110ccの場合「原付二種」というカテゴリーに属し、制限速度は自動二輪と同じ(高速道路・自動車専用道路は走れない)。二段階右折不要。原付通行禁止の立体交差も走れるので危険性低い。もちろん60km/h制限の国道だって走行車線の流れなら、苦にならないだけの性能を持っている。30km/h制限の50ccバイクと全くの別モノ。
すでにいろんな道路状況を試しているが、近所の足として使っている限り必要にして十分である。変速機は「半自動」。スクーターのような無段変速でなく、左側にあるチェンジペダルを踏み込んでいくという4段ロータリー式です。ただ遠心クラッチのため、スタートはアクセル捻るだけ。小型2輪のAT限定免許でも運転可能だ。
ベトナム産でもカブの派生モデルなので操作方法は一緒
改めて乗り方を紹介しておく。昨今の日本製バイクは、1.サイドスタンド出しておくとエンジン掛からない。2.ギア入っているとエンジン掛からない、等々の安全対策が入っている。
これに対しベトナム仕様なので全て無し。キーを刺して1段階捻り、セルボタン押すだけでエンジン掛かります。前述の通りチョーク操作も不要。
エンジン掛かったら左側のチェンジペダルを押し込んで(押し込んだままだとニュートラル。エンジン回転数上げた状態でチェンジペダルを離すと飛び出すので注意)アクセル開ければ走り出す。シフトアップはアクセル一旦戻してチェンジペダルを前に踏み込むだけ。シフトダウンはチェンジペダルの後ろ側を押し込めばOK。
ノンビリ走るもよし、流れの速い道でアクセル開けて走るもよし。世界のホンダだからしてエンジンオイルさえキチンとメインテナンスしてやっていれば10万kmくらい余裕で持つという。普通なら一生モノの耐久性である。ブレーキは前後ドラム式だが、これまたサーキットを攻めるんじゃ無い限り必要なだけのストッピングパワー持つ。
ということで用途だけれど、私は近所の足と災害時のサバイバルツールだと考えている。今まで起きた災害を見ていると、道路状況悪くなるケースが珍しくない。激しい渋滞も起きます。そんな時だって小さいバイク程度なら走行可能。イザと言うときのための移動手段を持っておけば心強いというもの。皆さんも、こうした類のバイクなどを1台持っておくことをすすめたい。