開口部の段差がないと荷物を出し入れしやすい
SUVは悪路走破性だけでなく、家族や仲間と、天候、路面に左右されず、宿泊を伴ったロングドライブに出掛けるにも最適なクルマだ。そこで重要なスペック!?となるのが、荷物の積載場所、つまりラゲッジルームの容量。ここでは国産SUV、クロスオーバーSUVの売れ筋モデルから、ラゲッジ容量の大きいモデルを、使い勝手まで考慮して選んでみた。
ちなみに国産SUV最大級のラゲッジスペースを持つのは、車体もデカい、トヨタ・ランドクルーザーの5人乗りGXの909リッター(以下L)。しかし、基準車は3列シートであり、全長4950mm、全幅1989mmだから、ラゲッジスペースが大きくて当然。価格も約473万円と高価だから、ここではあえて除外した。
トヨタRAV4(ラゲッジ容量580L)
日本の道を走りやすいミドルサイズの本格SUVでラゲッジスペースが広いのは、580Lもの容量を誇る新型トヨタRAV4だ。
ラゲッジルームにはスペースを上下に仕切れる便利なデッキボードが備わり、重い荷物の出し入れを楽にしてくれるラゲッジフロア開口部地上高は695mmと低め。開口部に段差がないのも荷物を出し入れしやすいポイントだ。
マツダCX-8(ラゲッジ容量572L)
車格的にも立派で、内外装のデザイン性にも優れているのがマツダCX-8。
3列シートモデルだが、3列目席をフラットに格納すれば、ラゲッジ容量はRAV4に次ぐ572Lに拡大する。その際、2列目キャプテンシート仕様なら、ラゲッジにキャビン側から手が届き、またラゲッジスペースにペットを乗せても、エアコンの風が届きやすく、飼い主とペットのアイコンタクトも容易。お互い、安心・快適にドライブが楽しめる。開口部地上高は800mmと高めだが、開口部に段差なし。
日産エクストレイル(ラゲッジ容量565L)
日産エクストレイルは、アウトドア派、海山のスポーツ派に支持され続けている、本格クロカン性能と、プロパイロットなどの先進安全運転支援機能を備えたSUV。
ラゲッジ容量は565Lと十分で、なおかつ撥水(はっすい)インテリア、ラゲッジルームを備えているのがタフな使い勝手にうれしいポイントだ。また、クラス唯一の後席4:2:4分割シートで、中央の2部分をアームレストとして倒せば、後席からラゲッジルームのアクセス、ラゲッジに乗せたペットとのコンタクトも容易になる。開口部地上高は730mmとやや高めになるものの、開口部に段差はなく、重い荷物の出し入れにそう苦労はしない。
ホンダCR-V(ラゲッジ容量561L)
お薦めのハイブリッドとガソリン車をそろえるホンダCR-Vの2列シート仕様のラゲッジ容量は561L。
エクストレイルと同等だが、ラゲッジフロアの開口部地上高は低床パッケージが自慢のホンダ車らしく、665mmと、SUVらしからぬ低さを実現。もちろん、開口部に段差はない。
スバル・フォレスター(ラゲッジ容量520L)
シンメトリカルAWD、Xモードによる高い走破性を誇るスバル・フォレスターのラゲッジルーム容量は520L。
車体の割には容量少なめだが、それはキャビン優先のパッケージを採用しているから。段差のない開口部の地上高は高めの730mm。
ここまでが、ラゲッジ容量の大きいSUVといえる5台。以下、マツダCX-5の505L、三菱アウトランダーの491Lと続く。とはいえ、CX-5のクリーンディーゼルモデルの走行性能は静かで高級感があって素晴らしく、CX-8同様、トルクベクタリングコントロールによる運転のしやすさ、車酔いのしにくさなど、魅力たっぷり。
アウトランダーも国産SUV唯一のPHEVなら、アウトドアや災害時の頼りがいはピカイチ。ラゲッジ容量の絶対値にこだわらなければ、両車ともにお薦めである。