真夏の車内は思った以上に高温!
長時間、真夏の炎天下に駐車していたときの車内は、まるでサウナのような暑さ。ダッシュボードの上なら80度近く、サンシェードを活用していても、50度以上になる場合があります。その暑さ、思い出しただけでもうんざりしてしまいますよね。でも車内が暑くなるということは、単に不快になるだけでなく、危険を伴うということでもあります。
とくにキャンプグッズには、炎天下に放置しておくと危険なものが多くあります。そこで今回は、車内に放置しておくと危険なキャンプグッズをピックアップしましょう。
破裂の恐れがある「ガスカートリッジ」
車内に放置しておくと危険なものの代表格は、バーナーやランタンに使われる燃料です。とくにLPガスが充填されたカートリッジは、常温でも内圧が高いので、高温になるとさらに内圧は上昇し、爆発する危険があります。
ガスカートリッジには「火気と高温に注意」との表示があり、そのなかに「温度が40度以上となる所に置かないこと」と明記されています。
暑い夏の日に車を炎天下に放置しておくと、車内は50度を超えてしまいます。ダッシュボードにいたっては、70度以上になる場合もあります。このような場所にガスカートリッジを放置しておくと、カートリッジが爆発する恐れがあります。
同じようにLPガスが充填された使い捨てライターも、高温の車内に放置しておくと危険です。置き忘れなどには十分に注意しましょう。
引火したら大爆発「ホワイトガソリン」
ホワイトガソリンの場合、発火点は300度なので、車内温度が高温でも自然発火することはありません。しかし、引火点は-40度と非常に低く、極寒の地でも発火源を近づければ簡単に燃え上がります。
ですから、完全密閉されたガソリン携行缶などに入れてあれば安全なのですが、栓がゆるかったり、容器が錆びて穴の開きやすい状態だったりすると、そこから気化したガソリンが漏れ出し、静電気や火花、たばこの火などの発火源で大爆発を起こします。
着火の瞬間に破裂することも「着火剤」
BBQなどに使う着火剤も、高温下に放置しておくと危険です。とくにゼリー状着火剤は、メチルアルコールが主成分。引火点が11度と非常に低く、常温で簡単に燃え上がります。これをゲル化したものがゼリー状着火剤なので、車内に放置しておくのはとても危険なのです。
発火点は385度と高いので、車内に放置しておくだけでは自然発火しませんが「さぁBBQを始めよう!」と着火剤に火をつけた瞬間、ジェル内で気化していたメチルアルコールが爆発を起こして飛び散り、顔などにかかるとヤケドをしてしまいます。
小分けにされたジェル状着火剤は、さらに気化したメチルアルコールが溜まりやすいので、着火と同時に破裂する危険は高くなります。
保管する際は、高温になった車内はもちろん、外に出しておく際も直射日光は避けて、涼しい場所に置いておきましょう。
燃料を使わなくても危険「LEDランタン」
燃料は使わないので、LEDランタンなら安心だと思う人もいるでしょうが、LEDランタンに使用する乾電池もまた、高温には弱いものです。
炎天下の車内にLEDランタンを放置しておくと、内部の乾電池が高温にさらされることになり、液漏れや発熱、さらには破裂する恐れもあります。
LEDランタンだけでなく、車内に懐中電灯を常備している人も、その場所が高温にさらされる場所なのかどうかを確認しておきましょう。
スマホカーナビの利用者は注意「スマホ」
こちらはキャンプ用品ではありませんが、いつでもどこへでも持ち歩くスマホもまた、車内に放置しておくと危険なものです。
特に最近では「スマホカーナビ」を利用している人も多いと思います。車内に設置したままおいておくと、スマホが高温になり、電池の劣化を早める恐れがあります。また最悪の場合、電池が爆発してしまう可能性も。
スマホに使用環境は、0~40度前後とされています。炎天下の車内では、簡単に40度を超えてしまうので、車内に置き忘れることなく必ず持って出るようにしましょう。
またキャンプ場などでは、直射日光の当たるテーブルの上などに放置してしまうこともあります。数分間、日向に置いておくだけで「高温注意」といった警告表示がされることもあります。自身で持ち歩くか、涼しい場所に置いておくようにしましょう。