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色が濃いだけでは効果ナシ! クルマの暑さ対策に効くウインドウフィルムとは

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TEXT: 深田昌之  PHOTO: Auto Messe Web編集部

温度上昇の原因はUVではなく赤外線

 夏を直前に控えたこの時期、車内の暑さを和らげる対策としてウインドフィルムの施工を検討している人もいるだろう。そこで今回は暑さ対策に最適なウインドウフィルム選びについて、日本自動車用フィルム施工協会理事の井上氏が代表を務める「B-PACS」に聞いてみた。

 ウインドウフィルムと着色ガラス(プライバシーウインド)は混同されがちだが、まずはこの考えを整理したい。大まかにいうとプライバシーウインドウは名のとおり車内の様子を外から見えにくくすることが主な目的で、暑さ対策に関しての効果は少ない。

 理由は日差しに含まれる太陽光の波長の種類との兼ね合い。車内で感じる暑さは日差しに含まれる赤外線の影響によるものだが、赤外線は色が付いただけのプライバシーウインドウでは防げない。色が濃いだけのウインドウフィルムも同様だ。つまり窓の色をだけ濃くしても、暑さをもたらす赤外線をカットすることができないので、室内が暗くなっても暑さにはほぼ変化がないということになる。

 そこで注目なのが「IRカット効果のあるウインドウフィルム」の存在。”IR”とは赤外線を指す言葉で日差しに含まれる特定の赤外線のこと。そのため、IRカットフィルムを窓に貼ると日差しから受ける熱(赤外線)を弱めることが可能で、窓ごしに感じるジリジリした暑さに効くという。

 もちろん、室温上昇のペースを緩和することができるから、エアコンの効きが弱いクルマには大きな効果が感じられるはず。IRカットフィルムの体験用実験機で、効果を測定してみるとフィルムなしとの温度差は10度以上にもなった。 
 つぎにフィルムの色についてだが、赤外線カットの効果は素材の特性によるのものなので色の濃さには関係なく、透明フィルムでも効果がある。フィルムのタイプによっては、法令で決められている窓の可視光線透過率もクリアするものもある。

 そのようなIRカットフィルムは、リヤ3面(セダンやクーペ)以外にもフロント3面のガラスに貼ることが可能。ただし、手始めに車内の暑さ対策をしたいのなら、フロント3面または左右ウインドウから施工するのが費用的にも正解だろう。

 ちなみに自動車用ガラス専門店などで使用するウインドウフィルムのほとんどは、紫外線(UV)カット効果を主体として乗員や室内パーツの日焼けを防ぐことが可能。ところが赤外線カットを謳っているもの以外は、色の濃さなど関係なく暑さを和らげる効果は得にくい。繰り返しになるが、車内の暑さ対策用に施工するのなら「IRカットフィルム」となるのだ。

 このIRカットフィルムは透明なタイプだけでなく、色付きやミラータイプもある。ミラータイプのフィルムは素材に金属を含ませることで光りを反射するので赤外線カットの効果も高い。ただし、車検対応となる可視光線透過率70%以上は確保されていないので、フロント3面には装着できないので悪しからず。

 今回、話を聞いたB-PACSが扱うウインドウフィルムでは、ベーシックなタイプでもUVカット率99%&ガラス飛散防止性能を誇るという(グレードが上がるとIRカットや色が加わる)。つまり、IRカットフィルムにはUVカットとガラスの飛散防止性能が付いてくるということになる。

 ここでガラスの飛散防止性能について触れたのは、クルマのサイドウインドウやリアガラスは、ほとんどが強化ガラスとなっているため。割れるとバラバラになるのだが、車内に飛び込んでくるとガラス片なので危険。とくにプライバシーガラスは、鋭利な形状に割れる傾向にあるので、ウインドウフィルムを貼ることで飛散せずにフィルムに付着しているので、万一のときに二次被害を低減できるというわけだ。

 なお、近年は純正ガラスにUVカットやIRカットの効果を持たせたクルマも増えているが、これらはフィルムではなく、窓ガラスの内側にコーティングを施したもの。しかし、ガラスのようなツルツルの面ではコーティングの密着度的に厳しい。窓の開け閉めによる摩擦や窓ふきなどを繰り返していくうちにコーティングが剥げてしまうことも多いので、純正でUVカットやIRカットを謳うガラスが付いた車種であってもIRフィルムの施工を勧めたい。

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