タイムの伸びしろを残すルーキーの吉原選手
アメリカ・コロラド州にある標高4302mを誇るパイクスピークという山へ登る公道を使用して1916年から始まっているヒルクライムレース「第97回パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(パイクスピーク)」。97回目を数える今年も6月30日(日)の決勝を前に、25日(火)から恒例通り4日間にわたる練習走行と予選がスタートした。
日本人ドライバーが参戦するタイムアタック1クラスはグループAに分けられている。グループAは25日アッパー、26日ボトム、27日ミドル、そして追加練習日となる28日は再びボトムと、2回ボトムセクションを走行することとなる。ちなみに、このボトムでのラップタイムが予選タイムとなる仕組みだ。つまり練習走行2日目となる26日が、予選日ということとなる。
パイクスピークについては「すごく楽しくて、予想していた通り。これまでパイクスピーク経験者のケン具志選手や吉岡稔記選手にアドバイスもらったり、ビデオとかシミュレーターで勉強してきたんですが、なかなか奥が深い、思ってたより深いですね」と吉原選手。
「昨日は一番難しいといわれているトップセクションを始めて走行したんですが、思っていたよりもすごく路面がバンピーで、ブラインドコーナーもわかりづらくて、全然プッシュできなかった…・・・。一番難しいところが全く乗れていないけれど、次が本番という。これこそがパイクスピークの難しさ、ですね。今日からレンタカーでトップへ登ってどこまで安全に速くいけるか、勉強します」とルーキーらしいコメントをしている。
「ただ、今日のボトムセクションは、2週間前の練習走行でもしっかり走っていて、今日の予選では、チームが目標としていたタイムよりも、速く走れたので満足しています」と手応えを感じている様子。
同じタイムアタック1クラスに参戦する小林昭雄選手(#249 2000年式ポルシェ911GT3)のタイムは4分52秒737。「昨年よりは少しまともに走れたかな。クルマは基本タイヤ以外は変わっていなくてセットアップを少し詰めることができて、ドライバーが慣れた部分もあって、前回よりも10秒近くタイムを短縮できて、少しは競技レベルになってきたかな」とコメントしてくれた。