3日間に渡る予選が終了!
6月30日(日)に決勝を迎える「第97回パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(パイクスピーク)」は、初開催が1916年と、1914年から続いているインディ500(インディアナポリス500マイルレース)に次ぐ2番目に古い歴史を持つイベントだ。今年もアメリカ・コロラド州にある標高4302mを誇るパイクスピークという山を舞台に、世界各国から集まったチームの熱い戦いが始まる。
2019年のパイクスピークは、6月25日(火)から4日間にわたる練習走行がスタートしており、その3日目の模様をレポートする。エントラントは3つのグループに分けられ、1日1グループが予選を行っている。つまり、3日の目の今日は、最終組となる4輪グループBの予選日というわけだ。
グループBの車両は、基本的には市販車クラスのタイムアタック2クラスがメイン。前日に予選を行ったグループAのアンリミテッド・ディビジョンおよび市販車改造クラスのタイムアタック1クラスの走行タイムを打ち破る車両が出てくることに注目が集まった。
この日の予選トップは、パイクスピーク・オープンクラスのピーター・カニングハム選手(#42 2019年式アキュラTLX GT)の3分51秒770。
結果、前日3分31秒047のタイムで暫定トップとなったアンリミテッド・ディビジョンのロビン・シュート選手(#49 2018年式 Wolf TSC-Honda)がそのままトップとなり、4輪の1番手で走行することとなった。2番手スタートとなったのは、これまた前日に3分51秒097を出したタイムアタック1クラスのラファエル・アスティア選手(#19 2017年式 ポルシェ911 GT3 Cup Turbo)。そして3番手にカニングハム選手となった。
ちなみに2輪の予選トップはエキシビション・パワースポーツクラスに参戦のカーリン・ダン選手(#5 2019年式ドゥカティStreetfighter V4 プロトタイプ)の4分9秒550となっている。ダン選手は、2012年に2輪で初めて10分の壁を破る9分52秒819の記録を作り、2011年からこれまで通算4勝を挙げるトップ選手である。
日本人選手では、パイクスピーク・ヘビーウェイトクラスの井上哲悟選手(#54 2018年式カワサキZ900RS/4分28秒232)が6番手、自作EVマシンで参戦する岸本ヨシヒロ選手(#39 2019 TEAM MIRAI Mark Coverdale IdatenX HC/4分42秒188)が11番手。エキシビション・パワースポーツクラスに参戦する新井泰緒選手(#183 1979年式カワサキZ1000/5分2秒348)が17番手となっている。ちなみに2輪の出走順は、4輪とは逆で、予選タイムの遅かったほうからスタートする。
4輪予選上位を占めるグループAの練習走行はミドルセクション。森林限界を超えて、崖沿いのつづら折りのコースを登っていく。コース長は3つのセクションで最も短い。この日は、天気は良かったものの未明から強風が吹き荒れる厳しい状況。それでも4輪部門で参戦する日本人3選手も、それぞれこのミドルセクションの攻略を模索。
7番手出走を決めた吉原大二郎選手(#86 2013年式トヨタ86)。 小林昭雄選手(#249 2000年式ポルシェ911GT3)は41番目に出走することが決定した。 奴田原文雄選手(#230 2019年式日産リーフ)は日本人6選手のオオトリ、46番目に出走となる。 パイクスピークのプラクティス・デーは、明日の追加練習日が決勝前に走行できる練習走行最終日となる。日本人3選手はボトムセクションでの走行。ミドルセクションは2輪。そして今日予選を行った4輪グループBはアッパーセクションを走行する。
そして、コロラドスプリングスの市民が楽しみにしているファンフェストが、夕方5時からコロラドスプリングスのダウンタウンで行われる。これはパイクスピークに参戦する全チーム・全ドライバーが参加するお祭りで、ファンとの交流が行われる。