芳香剤より無香料の消臭剤を使う
愛車では気付かなくても、他人のクルマ、レンタカーに乗ると、車内のにおいが気になるものだ。新車のにおいならともかく、ペット臭、汗が染みた服などのにおいは、他人にとっては異臭、悪臭でしかない。また、輸入車の独特のにおい(主に接着剤が原因)も気になる人も多いだろう。
実は、わが家のクルマは何十年も、愛犬を毎日のように乗せ、あちこちにドライブしている。当然、ペット臭まみれになっているはずなのに、下取り、買い取りに出した際、ペットを乗せていたことなど気づかれずに済んでいる。もし、ペット臭が残っていれば、それなりの減額になってしまうのだ。
だから、愛犬はシートやラゲッジフロアに直接乗せない。必ずペットシートカバーやマットの上に乗せている。さらにドッグウエアを着せて乗せれば、より動物臭が残りにくくなる。
さて、車内の消臭方法・・・・・・というと、すぐに消臭剤を思い浮かべるかもしれないが、そうではない。まず、においの原因となるものを車外に出すことから始めたい。スポーツ用具(特に衣類)、洗車道具のぞうきん、靴などがそうだ。
そして、わが家の消臭の基本が、風通しである。晴れて湿度の低い日に、ドア、ウインドウを全開にしておく。若いころは古着に凝っていて、そのなんとも言えない他人のにおいは洗濯やクリーニングでも取れなかった。しかし、洗濯後は2〜3日ほど干しっぱなしにしているうちに、においが少しずつ消えていった経験がある。
じつは車内の異臭は、掃除機で吸い取れる食べこぼしなどの物体だけが発しているわけではない。乗員の汗、手垢(てあか)などもその一因なので、手の触れる部分やシートなどをクリーニングしたい。最近はウェットティッシュタイプの内装クリーナーがあるので利用してほしい。
それでも染みついた悪臭は、芳香剤のお世話になるしかないが、においでにおいを気にならなくさせるマスキングより、無香料の消臭剤がオススメ。悪臭と香料がまざると、かえって気持ち悪くなる可能性があるからだ。
わが家では犬を乗せるため、科学的な消臭剤は使わない。使っているのは天然成分100%の無香の消臭剤、あるいは、最近導入した、青森のひばという木材の生産過程で出るおがくず100kgからわずか1kgしか取れないという「ヒバ油」を使っている。100mlのスプレーボトルにヒバ油を数滴たらし、シェイクするだけでできる天然消臭剤であり、合わせて抗菌、防虫、森林浴効果まであるのだからばっちり。価格も500円程度(10ml)なので、試してみるといいだろう。
先に書いた、車内の手垢(てあか)などの汚れを落とすときにも、清潔なタオルに「ヒバ油」をスプレーして拭き取り。防虫効果までは試せていないが、車中泊やキャンピングカーの車内に使うと、虫よけになるかもしれない。