想像しながら必要か否かを決める
キャンピングカーには、普通車では目にしない装備がいくつもあります。なかには「なんなのこれ? 何を選べばいいの?」と、初めてキャンピングカーを買う人にとってはよく分からない装備もあるでしょう。前回に「オススメの装備の役割と理由」と題し、代表的な装備5つを紹介しましたが、今回はその後編として、さらに5つをご紹介しましょう。
なお、個々のキャンピングカーライフによって、必要なものが変わってくるので、前回同様、私自身のキャンピングカーライフに照らしあわせて独断と偏見で選んでみました。
【ソーラーパネル】
以前よりはコスト的にも入手しやすくなった為か、ソーラーパネルを取り付けたキャンピングカーが増えました。その良さは、音はしないし、天気さえ良ければ勝手にサブバッテリーへ充電してくれること。そして、何よりもエコであることですよね。
しかし、万能ではありません。パネルのワット数にもよりますが、発電機のようにエアコンをガンガン動かせる程の発電量はなし。その実力も公称発電量の平均6割と言われています。なぜならば、太陽からの光がパネルと直角でないと出力は落ちるので、太陽が低い季節は激減。空気中の埃や塵、雨が多い日本では、太陽の光を100%発揮できません。ただし、条件が良ければサブバッテリーを満タンにしてくれるので安心。その特性を理解して使えば、最高の装備です。
【冷蔵庫】
暑い夏に冷えたビールや要冷蔵の食材保存など、人によっては冷蔵庫のない生活は考えられません。乗員数にもよりますが、ビール専用と割り切っても20リッター、食料品も入れるとなれば50リッターは必要でしょう。
家庭用冷蔵庫に馴れていると小型という印象ですが、大きすぎても冷やすのが大変。特に、くるま旅の時だけしか作動させない場合は、冷えるまで時間がかかるので、最初から冷えたビールや、凍らせた食材を入れておくといいでしょう。また、自宅に駐車している方は家から電源つないで、常に冷やしておくのもオススメ。カビの発生を防ぐことができますよ。
【電子レンジ】
家庭では無くてはならない電子レンジ。最近は、冷凍食品からラーメン・パスタまでチンで調理できる食材もあり、”手間がかからない料理”という意味ではキャンピングカー向けとも言えます。しかし、問題なのは消費電力が大きいこと。調理モードが1000Wの時は、エアコンよりも消費電力が多い事になります。サブバッテリーの容量にもよりますが「3回目のチンでバッテリー電圧アウト」という話もあります。
私も、お弁当などで1チン位はやりますが、それ以上となると、電源が使える施設(RVパークなど)を利用してます。電子レンジは、温めから調理、お燗などで大活躍。すなわち、利用する人の食事次第ですよ。
【トイレ(&シャワー)】
調査では装備している人が多いですが、実使用となると、使う人と使わない人で極端に分かれます。このトイレですが、小さい子を持つファミリーや女系家族では必須。大渋滞の時に妻や娘の哀願する声や悲鳴を聞かずにすむという人もいれば、その一方で、その後の処理を考えると億劫となり、トイレは緊急用だという人もいます。
現在は、トイレのある道の駅やSA/PAも増え、シャワーに至っては手頃な日帰り温泉も増えたので、狭くて制限の多いキャンピングカーよりは便利で清潔という意見もあります。また、最近では災害時の事も考えて、マルチルームに非常用のポータブルトイレを置いているという話も聞きます。トイレこそ、自分のトイレライフを考えて装備する設備だと思いますよ。
【サイドオーニング】
オーニングとは簡単に言うと、巻きとり式のひさし。日差しの調整や雨よけに役立つ可動式テントは、いかにもキャンピングカーという雰囲気があり、苦労してテントやタープを設営・撤収している横で、スルスルっと広げて設営、スルスルっと巻いてスマートに片付けることができます。サイドオーニングの下にテーブルとイスを置き、マッタリとした時間を過ごすことが可能です。
最大の敵は風。強風や思わぬ突風に弱く、アームが変形することで巻き取れずに収納できず、移動さえできなかったという話も聞きます。張り縄でしっかりと地面に固定すれば、多少の風でも安心ですが、夜中にバタバタとはためき、ギシギシときしむサイドオーニングに飛び起き、慌てて巻き取ったという事もありました。そんな特性を理解して状況に合わせて使えば、素晴らしい装備だと思いますよ。
キャンピングカーで選びたいオススメのアイテムはいかがでしたか? ご自身のキャンピングカーライフとじっくり照らし合わせて、必要か不必要かをご判断下さい。