ラジオアンテナ以外にも重要なパーツが備わる
とはいえ、シャークフィンアンテナはラジオの電波受信のものだけではない。前述のようにDCMアンテナのユニットや、北米でスタンダードとなっている衛星ラジオ用アンテナを収めることができる。
また、GPS信号をキャッチするアンテナを内蔵したクルマも存在する。グローバルモデルでは部品の共通化は重要なテーマであるし、スタイリングに影響するアンテナ形状を共通化することで統一感のあるエクステリアにまとめやすくなるのだ。
結論からいえばラジオのアンテナとしてだけ見れば、コスト面ではシャークフィンアンテナにメリットはない。また、装着時の見た目についても好みはあるだろう。しかし今後、様々な通信対応が求められる自動車において、多様な受信アンテナを収めることのできるシャークフィンアンテナを採用することは、スタイリングの統一感を考えるとメリットが多い。すでにV2V(車車間通信)のユニットをシャークフィンアンテナの中に収めるといったテストもプロトタイプで実現。可能性はまだまだ広がりそうだ。