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史上最強のスカイライン登場!最高出力405馬力「400R」と丸4灯テールランプの復活

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TEXT: 石田 徹  PHOTO: 日産自動車、Auto Messe Web編集部

日産でもっとも長い歴史を持つクルマ

 ビッグマイナーチェンジが発表された日産スカイラインは、世界初の先進運転支援技術「プロパイロット 2.0」が話題だが、スカイラインらしさを取り戻したデザインも大きなトピックだ。さらに、ガソリン車には3リッターV6ツインターボエンジンVR30DDTTを新搭載。R30型スカイライン2000RSターボの名キャッチコピー「史上最強のスカイライン」を彷彿させる、スカイライン史上最強の405psエンジンを搭載する「400R」グレードも大注目だ。

 7月16日、日産グローバル本社の発表会で正式にお披露目された新型は、1957年の初代誕生から62年を迎えた。

 現行モデル(2019年7月現在)は13代目で、2013年9月に北米向けのインフィニティQ50として先行披露。国内仕様は同年11月にV37型として発表され、翌年2月から販売されている。

 この経緯からわかるように、デビュー当時のV37型スカイラインは海外向けブランドに寄り添う戦略を取った。フロントグリルにはインフィニティのエンブレムが付けられ、リヤビューからは伝統の丸4灯テールが廃されたことで賛否両論が巻き起こったことはまだ記憶に新しい。

 じつはこのスカイラインというクルマ、歴史が長いだけでなく、もっとも路線変更が過激なことでオールドファンに知られている。

 とくに3代目の「箱スカ」から4代目の「ケンメリ」への洗練された(?)大変身や、6代目の「R30」から10代目の「R34」まで1世代ごとに軽量化と肥大化を繰り返した経緯は、もはや都市伝説レベル。11代目のV35型からはR35型のGT-Rと袂を分かったために過激さは影を潜めたが、国産車の歴史の中でいわゆる「キープ・コンセプト」とは一番縁遠い名車ではないかと、筆者は思っている。

丸4灯のテールランプが復活

 そんな歴史を持つスカイラインだが、新型でまず注目なのがデザインだ。エクステリアは、フロントにいまや日産ブランドの象徴であるVモーショングリルを採用し、もちろんエンブレムも「NISSAN」のロゴ入り。

 リヤビューには「ケンメリ」以降、スカイライン伝統のアイコンだった丸4灯のコンビネーションランプが復活。均一に光るLEDランプで、後続車にも一目でスカイラインとわかるデザインになった。

 ボディカラーには新色としてカーマインレッドも設定。光の当たり具合で鮮やかな発色と深みのある陰影のコントラストが生まれ、スポーティな走りの意志を表現し、抑揚と張りのあるエクステリアデザインをさらに引き立てるとしている。

 一方インテリアは、プレミアムスポーツセダンとしての機能性と質感をさらに向上。ハイブリッド車には日産国内初のヘッドアップディスプレイやアドバンスドドライブアシストディスプレイなど、「プロパイロット 2.0」専用装備を採用した。

ガソリン車もハイブリッドもV6採用

 パワートレインにも今回は大きな変更があった。V37型スカイラインは3.5リッターV6DOHCエンジン「VQ35HR」に「HM34」型モーターを組み合わせたハイブリッドでスタート。2リッター直4DOHCターボエンジン「274A」をメルセデスから供給されてラインアップに追加した。

 今回のマイナーチェンジでは、その2リッターは廃され、3リッターのV6ツインターボエンジン「VR30DDTT」を新たに開発。しかも最高出力306ps/最大トルク400Nmに加えて、最高出力405ps/最大トルク475Nmというハイチューン仕様を用意して「400R」という新グレードに搭載。これはスカイライン史上最高のパワースペックとなった。

 このグレード名にときめいたファンも多いことだろう。9代目のR33型スカイランGT-Rをベースに、日産ワークスのNISMOが1996年に99台限定(実際には55台)で世に送り出したコンプリートカー「NISMO400R」の名前が23年ぶりに蘇ったのだから。ちなみに、NISMO400Rの車名の由来も、エンジンパワーの目標数値だったことは変わらない。

 なお、新型にはハイブリッド仕様も用意されており、こちらは3.5リッターのV6エンジンとモーターを組み合わせて、システム最高出力364psを発揮する。

 

電子制御式ショックアブソーバーも採用

 ハード面では電子制御式のインテリジェント・ダイナミックサスペンションも注目だ。これは走行シーンに合わせてサスペンションの減衰力を緻密に制御し、車体の挙動を安定させるもの。優れた操縦安定性と同時に、スポーティな走行をしても揺れの少ない快適な乗り心地を実現する。

 また今回、ダイレクトアダプティブステアリングも採用。切り始めはレスポンスをよくしてライントレース性を高め、低速から中速では操舵の過敏さを軽減しながらクルマの応答性を向上させ、気持ちのいいステアリング操作を実現するという。

 

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