プレイオフを直前レースに新車を投入
「NASCAR(ナスカー)」唯一の日本人オーナー服部茂章氏が立ち上げた「Hattori Racing Enterprises(HRE)」は、現在アメリカでもっとも人気のある自動車レース「NASCAR」の3大カテゴリーのひとつ、ピックアップトラックを模したレーシングマシンで競われる「2019NASCAR Gander OutdoorsTruck」シリーズ(トラック・シリーズ)に参戦を続けている。
年間23戦が行われるトラック・シリーズは、8月10日(土)にミシガン州にあるミシガン・インターナショナル・スピードウェイでの第16戦「Corrigan Oil 200」を迎えた。このサーキットは全長2マイル(約3.2km)のスーパースピードウェイで、コース幅が広く、ライン取りの自由度が高い高速トラックとなっている。ここで第1ステージ20周、第2ステージ20周、最終ステージ60周の計100周(約320 km)で競い合う。
ここのところ苦戦が続いていたHREの16号車だったが、今シーズンのレギュラーシーズンの最終戦となるこのミシガン戦に新車を投入。すでにプレイオフへの進出を決めているため、その直前のレースに新車を投入することで、その後のレースでマイナートラブルが発生することなどを避けるための措置だ。
ちなみにこのプレイオフとは、シリーズチャンピオン決定戦のことを指す。ナスカーの他のシリーズよりも早いタイミングでレギュラーシーズンを終えることとなったトラックシリーズでは、プレイオフにまず8名のドライバーが選抜される。プレイオフ序盤の第1ステージの3戦を終えた時点で上位6名が次ラウンドへ進出。そして第2ステージの3戦での上位4名が最終戦でシリーズチャンピオンを争うこととなる。
16号車は今回第16戦を「Hino Motors Manufacturing, U.S.A.,Inc.」と「AISIN GROUP」の支援を受け、そのカラーリングは、日野自動車のHマークをボディに描いての参戦となった。
16号車「HINO/AISIN GROUP TOYOTA TUNDRA」を駆るオースティン・ヒル選手は、決勝前日となる8月9日(金)に新車のチェック走行を中心に行い、決勝日となる10日(土)の午前中に行われた予選セッションで6番手のタイムをたたき出して、3列目アウト側のグリッドを獲得。
そして午後1時、決勝レースはスタートした。ヒル選手は、第1ステージはトップ10をキープし7番手で終了。そのステージ終わりでのピット作業でトラブルが発生。右側2本のタイヤ交換を行ったのだが、フロントタイヤの脱着に時間がかかってしまって大きく順位を落とし、続く第2ステージを19番手から追い上げることとなってしまった。
レースも終盤に入り、残り3周でトップを走る車両がスピンし、後続のマシンを巻き込む多重クラッシュが発生。2番手で走行中のヒル選手はそのクラッシュに巻き込まれることなくトップに立つ。このクラッシュのイエローコーション(残り3周)でオーバータイムとなり周回数は5周追加され、このイエローコーション明けの103周目に優勝をかけたグリーンフラッグが振られた。