稼働率が低いクルマは充電不足に注意
普段あまり乗らない稼働率の低いクルマは、日常的に放電しているため、本来は充電が必要な状態でも、電装品に電機を使われてしまい、走行時間が多くてもバッテリーへの充電が進んでないということもある。
バッテリーを数年使っていたりメンテンナンスが良くないと、充電も進みにくいので、あっけなくバッテリー上がりを起こすこともある。
また、ケースとしては少ないもののバッテリー内部の極板が劣化していて内部でショートすることで、突然死するのも夏場に多いように思われる。これは予測が難しくバッテリーを交換するしかない。
加えて、あえて要因を挙げると、エンジンルームにあるバッテリーは、夏場はエンジンやラジエーターの熱気で、かなり過酷な状況に置かれていることにも着目したい。バッテリーカバーなどはこれに対応する部品なので、むやみに外さないようにしたい。
余談だが、バッテリーの寿命は、トランクなどのエンジンルーム外に設置された車両のほうが長い。バッテリーはあまり高温状態で使うと、化学反応が進みすぎて劣化が早まる傾向にあるためだ。
予防策はバッテリーの点検やメンテ
最後に、バッテリーあがりの予防策を紹介しよう。
まずは、バッテリーの充電や劣化の状態をプロに診断してもらい、必要に応じて補充電や交換してもらう事が挙げられる。最近は、バッテリーのコンディションをかなり正確に判定できるテスターが普及し、カー用品店でも無料サービスなどを行ってることが多い。また、車内のアクセサリーソケットにつける電圧計を活用する方法も考えられる。
最近の車両は、「充電制御」という発電を止める機能があったりするので、判断にはコツが必要だが、発電系統が正常であれば13.5~14.5V程度になるはずで、もしエアコンを使っているときに電圧が下がってくるようなときは、ブロワーファンの設定を控えめにするとか、A/Cだけ一時的にオフにするというような対応もできるだろう。