スピンやクラッシュが多発でレースは大荒れ
年間23戦が行われる「NASCAR(ナスカー)」トラック・シリーズは、8月10日にアメリカ・ミシガンで開催された第16戦を終え、8月15日にテネシーで開催された第17戦「NASCAR Gander Outdoors Truck Series Race at Bristol」からプレイオフ(最後の7戦、選抜上位ドライバーで競われるシリーズチャンピオン決定戦)第1ステージとなる。ここからの3戦でプレイオフ進出ドライバーの中で6番手にまで入っていなければ、第2ステージに進むことができない。
「Hattori Racing Enterprises(HRE)」は、現在アメリカでもっとも人気のある自動車レース「NASCAR(ナスカー)」で唯一の日本人オーナーチームである。その代表を務める服部茂章氏は、ピックアップトラックを模したレーシングマシンで競われる「2019NASCAR Gander OutdoorsTruck」シリーズ(トラック・シリーズ)をメインに参戦を続けている。今回は、エクスフィニティシリーズ第22戦「 Food City 300」へトヨタGRスープラでスポット参戦。さらに地方シリーズ戦であるNASCARK&N Pro Series 第9戦への参戦と、チームとして初めて3カテゴリーへの同時参戦となった。
第17戦の舞台は、テネシーのブリストル・モーター・スピードウェイ。1周0.533マイル(858m)というショートオーバルで、最大28度という深いバンク角を持ち、滑りやすいコンクリート路面の高速トラックである。またコース全周をスタンド席が囲む独特の雰囲気を持っている。第17戦では、第1ステージ55周・第2ステージ55周、最終ステージ90周の計200周(約170 km)で競い合うこととなる。
最終ステージは123周目、13位からスタート。この最終ステージも多重クラッシュが頻発し、赤旗でレースが中断するなど、非常に荒れた展開となった。赤旗中断が解除されたタイミングでチームは16号車をピットに戻し、最後のピットワークを行い、174周目に17番手でリスタート。ヒル選手はクラッシュに巻き込まれないようにしながらも、ここから果敢に攻め10位でチェッカーフラッグを受けた。